サッカー元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏(40)が2022年3月30日にユーチューブチャンネルを更新し、W杯アジア最終予選のベトナム戦を辛辣批評した。日本は3月29日にホーム埼玉スタジアムでグループ最下位のベトナムと対戦し1-1の引き分けに終わった。
「先発した新しくチャンスを頂いた人たちに問題がある」
3月24日のオーストラリア戦から先発9人を入れ替えて臨んだ日本は前半20分、コーナーキックから先制を許した。後半9分に主将・DF吉田麻也(33)のゴールで同点に追いつくもその後得点を奪うことが出来ず、ホームでの最終戦を白星で飾れなかった。
闘莉王氏は司会にベトナム戦の率直な感想を求められると、「ベストメンバーを出しなさいと。そこから始まっていれば必ず3点ぐらいは取れたはずなのに」とぼやきながら次のように続けた。
「やっぱビハインドから始まると雰囲気がどんどん悪くなり期待していた大量得点、全然取ってくれない。埼玉スタジアムに来た人たちに本当に申し訳ないと思ってます」
ベトナム戦では前試合から大幅にメンバーを入れ替えて臨んだが、闘莉王氏は森保一監督(53)に理解を示しつつ先発出場の機会を得た選手らの不甲斐ないプレーを嘆いた。
「先発した新しくチャンスを頂いた人たちに問題がある。悪いけど最下位のベトナムに自分たちのホーム、魔法のスタジアムと呼んでもおかしくない埼スタでなっさけないパフォーマンスを見せた。正直なところちょっとがっかりした」
「これからは全く別の次元の舞台ですよ」
また、闘莉王氏は「僕は白黒はっきりするタイプなので」と前置きし、「正直なところ川島(永嗣)、原口(元気)あたりはもう代表ありがとう。お疲れさんですよ、本当に」との見解を示した。
GK川島に関しては前半の失点シーンを振り返りながら「あそこは川島が出るべきだった。オーガナイズという面でも川島は欠けてた。相手をナメてたところもあるかもしれないが、あそこはちょっと良くないなというふうに思います」と指摘。
一方、MF原口のプレーについては「やっぱりあそこのポジションじゃないなと。どう考えてもあそこでプレー出来るくらいのクオリティーはない」と評し、「あそこをやらせるだけのポテンシャルはない」と続けた。
ベトナム戦の先発メンバーの中で闘莉王氏は、MF久保建英(20)とMF三笘薫(24)のプレーを高く評価した。「前半の三笘と久保の頑張りが非常に似るものがある。全員が悪かったわけではない。久保の仕掛け、どんどん前に行くアグレッシブさは見えたと思う」と語った。
また、後半はメンバーが入れ替わり中盤の連携が良くなったと指摘し「だからこそ勝ってほしかった」と悔しがった。
そしてW杯本番に向けて「これからはまた違う世界ですよ。これからは全く別の次元の舞台ですよ。それは経験した人しか分からない」とし、「世界のトップクラスまで上がらないと思うけどそれに近付こうとすることは出来ると思う。それを求めたい」と語った。
W杯カタール大会は22年11月21日に開幕する。