「5000万円超」ヒカルが手掛けた秋葉原カード店、コロナ禍で閉店へ 店長語った「最大の問題」

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   YouTuberのヒカルさんが手がけた日本最大規模のトレーディングカードショップ「遊楽舎 ヒカル店」が2022年5月末に閉店することを3月30日、同店公式サイトで発表した。

  • ヒカルさん。インスタグラム(@tadanokarisuma)より
    ヒカルさん。インスタグラム(@tadanokarisuma)より
  • ヒカルさん。インスタグラム(@tadanokarisuma)より

「はっきり言ってしまうと、コロナです」

   「遊楽舎 ヒカル店」は、ヒカルさんが地元の兵庫県で活動していた頃から懇意にしていたという姫路のカードショップ「遊楽舎」の店長とタッグを組み、東京・秋葉原にオープンしたトレーディングカードショップだ。オープンに際し、ヒカルさんは20年3月当時の動画で「5000万円を超えるレベル」のお金が必要と話していた。

   店舗は20年7月、ソフマップAKIBA アミューズメント館内にオープン。トレーディングカードなどに加え、オリジナルグッズやヒカルさんが手がけるアパレルブランド「ReZARD」のアイテムも販売してきた。

   オープン初日の売り上げは390万円以上と盛況だったものの、その後約2年での幕引きとなった。

   遊楽舎店長が22年3月30日、「遊楽舎ちゃんねる」に動画を公開し、「遊楽舎 ヒカル店」閉店とその理由について語っている。

「ヒカル君・ソフマップさん・事務所、これらの方々と相談し協議を重ねた結果、『遊楽舎ヒカル店』は、継続しないという運びになりました」

   閉店の大きな原因は、新型コロナウイルスの感染拡大によるものだとした。

「はっきり言ってしまうと、コロナです。ヒカル店がオープンしたのは2020年7月になるんです。本来のオープンは7月ではなく5月だったんです。なぜ7月になったのかというと、コロナです」

   2020年4月に発令された緊急事態宣言の影響で、本店である姫路花田店も休業していたという。「繁忙期にあたる4月、ゴールデンウィークを含む5月に休業したのは初めて」だったとした。

   スケジュールの兼ね合いでオープンを7月に決めたものの、緊急事態宣言下では十分な準備ができなかったとして、反省を口にした。

「正直なところ、もっと私、しっかりとした準備はしたかったんです。オープンした当初なんですけれども、品揃えがあまり良くなかったのは多くの視聴者の方にツッコまれた通り。オープンのための準備が、時間はあったんだけれども、時間を生かすことがコロナの影響でできなかった」

当初は「ヒカル君を呼んで、来店イベントやろうぜみたいな話もあった」

   オープンの遅れだけではなく、その後の店舗経営にもコロナの影響があったとした。

   店の秋葉原進出だけでなく、店長自身も東京に住んで店舗経営に深く関わる予定があったものの、生活環境や感染拡大などの問題で断念したという。

「遊楽舎姫路花田店というのは姫路市のほうにありますし、家族も姫路市に住んでいます。私が出張用にアパートを東京に借りて、そこに住むとなった場合、東京にいる期間は長くなります。時期を見計らって東京と姫路の行き来を繰り返した場合、家族・姫路の従業員・姫路のお店に来てくださっているお客さまに、コロナに感染させる、私がコロナを(姫路に)持ち込んでしまう可能性が非常に高かったんです」

   コロナ禍でイベントの開催などができなかったことが「最大の問題」だと語った。

「ヒカル店で最大の問題だったのが、大きなイベントを打てなかったことなんです。実際何度かやったことはあるんですけど、結局尻切れとんぼみたいな形で終わってしまいました。その最大の理由がコロナにあったんですよね。あまりお客さんを呼べないから時間制限を設けましょうよとか、握手とかは禁止しましょうとか。色々と制限があったんです。当初の予定ではヒカル君を呼んで、来店イベントやろうぜみたいな話もあったんですけども、それもコロナの影響でできなくなってしまった」

   店長は、秋葉原の店舗を訪れる機会が減ったことで、「一番迷惑を被ったのはソフマップさんじゃないかと思います」と振り返った。スタッフに対し経営面や運用方法などのアドバイスを伝えることが難しくなったという。2021年末にはリニューアルを予定していたが、オミクロン株の流行により計画は頓挫した。

「オミクロン株が仮になんとかなったとしても、また新しい変異ウイルスが出てくる可能性っていうのも否めない。もうずっとコロナとにらめっこになってしまう」

   店長は、周囲の人々にコロナを広めてしまうきっかけになることは避けたいとして、経営の継続は難しいと考えるようになったとした。

「このまま行くとヒカル店にはますます足を運ぶことができなくなる。誰か私の代わりになる人を東京の方に立てたとしても、その方との意思疎通の方法が、オンライン会議はできたとしても、実際に物を見て『ああするんやで、こうするんやで』と顔と顔を突き合わせた話し合いができないので、店舗を維持するのは難しいのかな。と思ってしまいました。その結果、『遊楽舎ヒカル店』は閉店させていただきましょう、という流れになりました。本当に今まで応援してくださったお客様、大変申し訳ございませんでした」

「また挑戦させていただきたい」

   閉店時期は5月末を予定している。ずれる可能性はあり、正式に決まったらYouTubeやツイッターで発表するという。

   店長は、店舗経営に関わったすべての人に感謝したいと頭を下げた。

「およそ2年近く、東京の秋葉原という、トレーディングカードやサブカルチャーの一等地です。こちらの方に2年近くお店を出させていただき、本当にありがとうございました。ヒカル君、ソフマップさん、それから事務所ですね。皆さんに感謝をしたいと思います。本当に今までありがとうございました。もちろん来店してくださったたくさんのお客様。ありがとうございました」

   コロナ禍が開けたら、再度秋葉原進出をしたいと考えているとした。

「もしコロナが落ち着いて、私も万全の体制でスタートできるなと思いましたらば、東京の秋葉原、また挑戦させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします」

   店長は当面、遊楽舎姫路花田店とYouTubeの運営に集中するという。

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