立憲民主党の泉健太代表は2022年3月25日の定例会見で、予算案に衆参で賛成した国民民主党が与党か野党かについて問われ「今は多分、どちらでもないような状況」と話した。泉氏は3月23日放送の「報道ライブ インサイドOUT」(BS11)で、国民民主について「行動や見え方は与党」だと表現しており、トーンダウンさせた可能性もある。
代表就任直後に使っていた「兄弟政党」という表現については、「兄弟というのは縁の話なので...」。たとえ行動が違ったとしても「兄弟は兄弟」だとして、「兄弟政党」という関係は変わらないとの考えを示した。立憲は国民民主の与党接近を非難する一方で、22年夏に予定される参院選の1人区では、国民民主に対して候補者調整を求める立場。その距離感に苦慮している。
「まぁ、兄弟というのは縁の話なので...」
国民民主の位置づけについて問われた泉氏は、「今は多分、(与党と野党)どちらでもないような状況なのかなと思いますよね」と応じ、「与党」という言葉を避けた。これまでの発言からのトーンダウンを指摘されると、「野党であるというならば、野党としてしっかりと振る舞っていただきたい」。次のように話し、協力の余地を残した。
「立憲民主党としては、当然自民党とは異なる選択肢を国民の皆様に提示をしていくということなので、そこに協力的なのか、また協力的ではないのかというところを引き続き見定めていきたい」
国民民主との距離感を示す言葉として、泉氏は「兄弟政党」という言葉も口にしてきた。現時点での認識を問われると、「まぁ、兄弟というのは縁の話なので...もちろん、ね、兄弟の間の距離感というのは、そのときそのときで違うかもしれませんが、兄弟は兄弟じゃないですか?と思います」。立憲、国民民主ともに旧民主党がルーツになっていることを指している。
「今もまだ兄弟」なのかという確認には次のように話し、距離感や行動によって兄弟政党か否かが変わるものではないとの考えだ。
「『まだ』とかじゃないですよね?それはあの、成り立ちからすれば、兄弟じゃないですか。ただ、兄弟だからといって、性格が一緒なわけでもなければ、行動が常に一緒なわけではないというところがあるのかもしれませんね...」