フィギュアスケートの元ロシア代表で五輪金メダリストの「皇帝」エフゲニー・プルシェンコ氏(39)が、ウクライナ代表から追放されたアナスタシア・シャボトワ(16)の受け入れを表明したと、2022年3月24日までに複数のロシアメディアが伝えた。
「大統領が取った方針は正しいもの」
複数のロシアメディアによると、シャボトワはプーチン大統領を支持したプルシェンコ氏のSNS投稿に「いいね」をしたことでウクライナ代表から追放されたという。シャボトワは2月に開催された北京冬季五輪にフィギュアスケート代表として女子シングル、団体戦に出場した。
ロシアのスポーツメディア「SPORT24」(WEB版)は3月24日、シャボトワに関するプルシェンコ氏のコメントを紹介した。
記事によると、プルシェンコ氏は「私たちは喜んで彼女をロシア代表チームに連れて行く準備ができています。私たちは彼女を待っています」などと明かした。
さらにダブルスタンダードの世の中ではロシアは何も出来ず権利を守ることすら出来ないと指摘し、「私たちはもはや弱い国ではない。大統領が取った方針は正しいものであり、誰もが集結して一緒になり、私たちの故郷と国を守る必要がある」と、改めてプーチン大統領支持の姿勢を見せた。
「ロシアで迅速にパフォーマンスとトレーニングを」
タス通信(WEB版)は、代表を追放されたシャボトワが迅速に競技に参加できるよう、プルシェンコ氏が各連盟に要請する準備をしていると伝えた。
プルシェンコ氏はタス通信の取材に対して「現在、ロシアフィギュアスケート連盟、ウクライナフィギュアスケート連盟、国際スケート連盟に提出する書類を準備しています。これにより不条理な状況下にあるアスリートはロシアで迅速にパフォーマンスとトレーニングを行うことが出来る」と述べた。
シャボトワはロシア生まれで19年にウクライナに国籍を変更。タス通信によると、20年ウクライナジュニア選手権で優勝した実績がある。