国際チェス連盟(FIDE)から6カ月間の資格停止処分を受けたロシアのチェス選手、セルゲイ・カヤキン(32)が2022年3月23日までにメッセージアプリのテレグラムを更新し、新連盟設立に意欲を見せた。
「新しい国際チェス連盟を作りたいです」
カヤキンはテレグラムで「新しい国際チェス連盟を作りたいです」と明かし、「私はチェスの経験がありチェスプレーヤーの関心事を理解しているので、私と同じ志を持つ人々が強力な組織を作ることは難しくないと確信しています」などと主張した。
また、カヤキンはロシアの愛国者や世界中のチェス愛好家らの意見を募り、カヤキンに賛同する意見があれば新連盟設立プロジェクトを提案し、ロシアと国際的な企業からの支援を得る方針を示した。
そして「私にとってあなた方の意見を聞くことは重要です。再投稿は大歓迎です」とのメッセージで締めくくった。
カヤキンはSNSでロシアによるウクライナへの軍事侵攻やプーチン大統領を支持する投稿を繰り返し、これを問題視したFIDEはカヤキンに6か月間の資格停止処分を科した。
「予想されたが、FIDEによる恥ずべき決定だ」
同連盟はウクライナへの軍事侵攻に関するカヤキンの発言はSNSなどで相当数の反応を引き起こし、その大部分が否定的なものだったと指摘。倫理委員会が満場一致でカヤキンの処分を決定したとしている。
一方、連盟の厳罰を不服とするカヤキンはテレグラムで「予想されたが、FIDEによる恥ずべき決定だ」と怒りを滲ませ、「スポーツは政治と切り離されるという基本原則が踏みにじられている」と主張した。
さらに「最も大事なことは、私は第一に愛国者であり、アスリートであることは二の次ということだ。私がロシア大統領、国民、軍隊を支持した状況を思い返せば、全く同じことをしただろう。私は何も後悔していない」と自身のスタンスを明確にした。