ウクライナカラーをした新種の蘭が台湾で開発された――。SNSでこんな誤解がにわかに広まっている。
青と黄色の二色のグラデーションに染まり、ウクライナ国旗と同じ配色となっているが、実は染色されたものだった。
最新のナノテクノロジーを使って...
台湾の蔡英文総統は2022年3月8日、ウクライナへの支持を表すために、ウクライナカラーの蘭を総統府に飾ったとフェイスブックで明かした。
花冠の上部が青、下部が黄色にくっきりと分かれており、「雪のように白い蘭に最新のナノテクノロジーを使って散布したもので、花に影響を与えず、開花期間を長くすることができる。台湾の農業技術の国際競争力を証明するもの」と説明している。3月末から開催の台湾国際蘭展でも展示されるという。
日本でも好意的な反応とともにSNSで拡散されたが、染色した人工物ではなく"新種の蘭"として紹介する投稿が話題となり、「品種改良でこんな色出せるのか」「美しい!!」などと一部で誤解が生じている。
ウクライナのコルスンスキー駐日大使も22日、「台湾で新種の果樹園が開発されました。それはウクライナという名前です」(原文ママ)と、台湾の陳吉仲農業委員会主任委員がフェイスブックに投稿した蘭の写真を添えてツイート。
台湾の情報サイト「Taiwan Today」(日本語版)のアカウントはリプライ(返信)で、「このランの花は、台湾の業者が最先端技術を使って染めたものです。ウクライナの中国語は烏克蘭。『蘭』の文字が入っていることから、このウクライナ国旗カラーの蘭も、『烏克蘭』と名付けられました」と指摘している。
台湾で新種の果樹園が開発されました。それはウクライナという名前です pic.twitter.com/2Pp0gcqB5G
— セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使 (@KorsunskySergiy) March 21, 2022