ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第43回をお送りします。今回のテーマは「ヤマザキ 春のパンまつり攻略ガチ勢」です。
Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>
山崎製パンによる「ヤマザキ 春のパンまつり」は1981年から続いており、2022年でなんと42回目。対象商品についてくるポイントを集めると「白いお皿」と呼ばれる食器が必ずもらえるというキャンペーンで、今年のお皿はちょっと深めの「白いスマイルボウル」です。
その人気は根強く、コロナ禍に入った2020年には「家にいながら参加できるお祭」として盛り上がりました。そんなパンまつりですが、Twitterには本気でポイント集めに取り組む「攻略ガチ勢」が存在しています。
<学校が休校になりライブも中止だが我々にはまだあの祭りがあるではないか「そ、そうか! (笑)」「唯一の希望かもしれん」 - Togetter>
「攻略ガチ勢」の使う表現が話題に
「ヤマザキ 春のパンまつり」の攻略ガチ勢とは、ゲーム的に効率よくポイントを集めることに本気で取り組み、楽しんでいる人たちのこと。先日、そのガチ勢の実態が垣間見えるツイートが話題になりました。
ガチ勢たちは「最大効率のレーズンパンと汎用性の食パンデッキが安定」「強化パン」など、およそパンまつりの話をしているとは思えないフレーズを連発。あたかも対戦型カードゲームのようで、その独特さがシェアにつながったようです。
<「今年から環境激変」「強化食パン」ヤマザキ春のパンまつりガチ勢は毎年わけのわからないことを言っているらしい - Togetter>
「パンまつり」の対象商品は実はパンだけではありません。お弁当やおにぎりなど、山崎製パンが運営するコンビニエンスストア「デイリーヤマザキ」で販売されている商品も対象。ガチ勢はたくさんの商品の中から「効率よくポイントを集めるためにはどれを購入すべきか」を徹底的に調べてから臨んでいるのです。
自らを「ヤマザキ 春のパンまつり研究家」と称するブロガーのツイートも大きな注目を集めています。このユーザーは2016年から毎年、主要な対象商品のポイント効率をすべて調査しブログで紹介。多くのパンまつり参加者が参考にしているようです。
本人のブログによれば、今年は史上最多クラスといわれるほどポイントの上方修正が入っており、白いお皿をゲットしやすい当たり年だとか。「モーニングスター」と「カレーパン」に至ってはポイントが昨年の2倍になるなど、これまで買っていなかった商品にも注意する必要がありそうですね。
「白いお皿」は頑丈なことでも有名
パンまつりでもらえる「白いお皿」はフランスの老舗食器メーカー「アルク・インターナショナル」が手掛けていて、頑丈で割れにくいことでも有名。似たようなデザインでも安価で手に入れられるものとは強度などが異なっているそうです。
<「ヤマザキ春のパンまつり」でもらえるあのお皿、実はフランス老舗メーカーの特注品で強化ガラス製だった「どうりで割れない」? - Togetter>
パンまつり公式サイトの「よくあるご質問」でも、決して「割れない」「欠けない」わけではないと補足されているものの、一般のガラス製品より丈夫だと紹介されています。実際に、手が滑って落としてしまった場合や地震などで大きく揺れた場合にも「なんともなかった」という経験談がTwitterでよく拡散しています。
<結婚後にわかった事の一つに『ヤマザキ春のパン祭りで貰える皿は強い』というのがある「25年くらい使ってる」「地震でも生き残った」 - Togetter>
「ヤマザキ 春のパンまつり」がTwitterで盛り上がる理由としては、次の3つが挙げられます。
・おなじみのキャンペーンなのに、実は知らないことがたくさんあってシェアされやすい
・ほのぼのとしたキャンペーンなのにガチで取り組む人がいるというおもしろさ
・「最大効率のレーズンパンと汎用性の食パンデッキが安定」をはじめとした独特のワードや文化が生まれる興味深さ
22年のパンまつりの実施期間は4月30日まで(北海道は5月31日まで)となります。
これまでの「白いお皿」や新商品の発売の歴史などは、山崎製パンの公式ページ「ヤマザキ 春のパンまつり ヒストリー」でも紹介されています。気になった方はぜひアクセスしてみては。以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。