巨人は西川遥輝を獲得すべきだったのか 松原不振で深刻化する「1番打者問題」

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   2022年3月25日のプロ野球開幕戦まであとわずか。この時期になっても決まらないのが、巨人の「1番打者」だ。

   松原聖弥が最有力のはずだった。昨年は135試合出場で打率.274、12本塁打、37打点と自己最高の成績を残し、育成出身で球団初の規定打席に到達。オフには背番号が「9」となり、亀井善行1軍外野守備走塁コーチの背番号を継承したが、今年は春季キャンプから調子が上がらない。

  • 原辰徳監督(写真:AP/アフロ)
    原辰徳監督(写真:AP/アフロ)
  • 原辰徳監督(写真:AP/アフロ)

固定できない1番打者

   3月2日の西武戦(東京ドーム)で「1番・中堅」でスタメン出場して4打数無安打に倒れると、その後の試合では7、9番など下位に。淡白な打席が目立ち、オープン戦で打率.154と結果を残せず、13日に2軍に合流した。

   FAで21年オフにDeNAから加入した梶谷隆幸も万全なら有力候補といえるが、昨年10月に腰椎椎間板ヘルニア手術を受けてまだ実戦復帰していない。身体能力は高いが、度重なる故障がネックで計算できる選手ではない。1軍合流まではもう少し時間がかかるだろう。

   松原、梶谷が不在の中で、本来は中軸を務める丸佳浩がオープン戦で1番を務めた。選球眼が良く、出塁率も高いが機動力という点では相手バッテリーにプレッシャーをかけられない。坂本勇人、立岡宗一郎、若林晃弘などを日替わりで1番に起用しているが、固定できていない。

「補強できていれば打線がガラッと変わったでしょう」

   そんな中、スポーツ紙デスクが「補強できていれば打線がガラッと変わったでしょうね」と振り返る選手がいる。昨オフに日本ハムを退団し、楽天に入団した西川遥輝だ。

   球界屈指のリードオフマンとして活躍し、昨季は自身4度目の盗塁王を獲得。通算出塁率.380と出塁率が高く、俊足で好機を広げられることから1番打者として適任の存在だ。巨人も昨オフに獲得に名乗りを挙げる報道が見られたが、西川は楽天に入団した。

   スポーツ紙記者は「持っている資質やこれからのチーム作りを考えれば、松原が1番として活躍してもらわなければ困る。まだ開幕まで時間はあるし、状態を上げれば1軍昇格の可能性は十分にある。自分しか1番を打てる人間はいないと気概を持ってほしい」と奮起を促す。

   3月25日の中日戦(東京ドーム)で起用される1番打者は果たして――。(中町顕吾)

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