「2018年に同様の干渉がラップランドで観測され、ロシアの関与が疑われた」
ただ、フィンランド国営放送は、トランサヴィアバルティカの欠航を報じる記事の中で、
「2018年に同様の干渉が(フィンランド北端の)ラップランドで観測され、ロシアの関与が疑われた」
と指摘している。
ロイター通信は、フィンランドのフィンエアーが2月9日、ロシアの飛び地のカリーニングラード付近でGPSの干渉に気付いたと報じている。さらに、フィンランド当局の話として、それ以外の航空機でもロシアとフィンランドの東部国境付近で同様の問題が報告されたとしている。
フィンランドのサウリ・ニーニスト大統領は米ワシントンで3月4日に米バイデン大統領と会談し、関係を深化させることで合意している。会談ではフィンランドと北大西洋条約機構(NATO)の防衛協力の強化についても議題になったといい、ロイターは、干渉が「その(会談の)直後に始まった」としている。
カリーニングラード州は、北と東側はリトアニア、南側はポーランドと国境を接する。西側はバルト海に面している。フィンランドのフィンエアーは、フィンランドと南ヨーロッパを結ぶ路線やルート変更後の日本路線で、カリーニングラードに近いリトアニア上空を通過している。ロイターは、
「当社のパイロットはここ数日、カリーニングラード付近でGPSの干渉に気づいている」
とするフィンエアーの談話を報じている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)