「誤解を招いた表現だったため修正した」
NHKの記事はその後、修正が加えられ、「経済的困窮の外国人留学生や日本の学生に10万円支給へ 政府」と見出しも変更された。
冒頭の文についても、「水際対策の緩和に伴って入国した外国人留学生や日本人の学生のうち経済的に苦しい状況にある人」と支給対象が改められた。それ以外は、表現が部分的に少し変えられた程度だった。
文科省の学生・留学生課は3月14日、J-CASTニュースの取材に対し、記事に抗議したことを認めたうえで、次のように説明した。
「NHKの記者から取材を受け、『事実関係』に書いた話をしましたが、記事では、ニュアンスが若干違っていました。完全に誤報ではありませんが、読み方によっては誤解を生むと11日に記者に連絡しました。NHKでは、そのことを踏まえて検討していただき、同じ日のうちに記事を修正してもらいました。NHKからは、誤解を招いた表現だったため修正したと連絡がありました」
記事修正にあたって、NHKから公式サイトなどで説明や謝罪はなかったほか、留学生と日本の学生の新しい別の2制度のように読み取られる恐れもなお残る。
この点について、学生・留学生課は、「記事による誤解を解くため、文科省のサイトで11日に『事実関係』の説明をしていますので、こちらではなくNHKが対応を決める話だと思います」と話した。
なぜ留学生だけに新しい制度ができると受け取られるような記事を書いてしまったのかなどについて、NHKの広報局に取材したが、同局は14日夜、次のようなコメントだけした。
「NHKのニュースにつきましては、誤解を招かないようにするため、適切な表現に努めています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)