具体的な置き換え計画はないが
JR西日本・JR九州とも残る103系を置き換えるという旨の発表などはしていない。JR西日本では新快速用の225系の追加投入や、岡山・和歌山エリアでの新車導入を優先して進めるが、だからといって当面安泰とはいえない。というのもこの3月12日改正で関西各線でも減便が行われ、車両運用に余裕が出ているためだ。
テレワークの普及で朝夕ラッシュのJR京都・神戸線、学研都市線、JR宝塚線でも減便が行われ、207系・321系を使う普通列車の本数減と区間短縮がなされた。207系は和田岬線の103系の代走に入ることがあり、同線の103系はアナウンスもないままいつ置き換えられてもおかしくない状況だ。
一方播但線・加古川線・唐津線については当面動きは無さそうだ。2両や3両という短い編成であるため既存車両で置き換える場合でも編成替えが必要になること、それに加えて両社とも115系や415系といった老朽車両をほかに抱えていることを考えると、編成替えが不要な他の幹線エリア(山陽本線や鹿児島本線)のサービス向上を優先する可能性がある。
ただし、どの線区でも両数自体は少ないために置き換えが決まればあっという間に103系は引退してしまいかねない。いずれも運転本数は少なく、大都市の通勤電車という103系のイメージからはやや遠いが稼働する姿が健在なうちに記録しておきたいところだ。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)