国際女性デー記事に「女性蔑視」指摘 「多大なる不快感を与えた」と地域紙が謝罪、記事削除

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   地域紙「稚内プレス」は2022年3月12日、国際女性デーに合わせて配信した記事が「多大なる不快感を与えた」として、読者に謝罪した。

   記事では、工藤充社長(67)の過去の言動を紹介していたが、「DV(家庭内暴力)を正当化するようだ」などと批判を集めたという。

  • 稚内プレス公式サイトより(現在は削除)
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「生意気な事を言った身内の女性には...」

   稚内プレスは9日、前日の国際女性デーを踏まえ、女性の権利について考える論説記事を配信した。工藤氏が執筆を担当した。

   日本は男女平等に関して後進国と指摘する工藤氏は、自らも数年前まで「女は子どもを産み家庭を守ればいい」と発言するなどジェンダー意識が薄かったという。

   しかし、国連が国際女性デーを定めたように「日本男子もその潮流をしっかり受け止めねばならず、女性を隅に置くことなく今は男女平等の社会なんだということ自覚しなければならない」と説く。

   続けて、「男女同権というより家庭の中では女性の方が強い立場におり、その手の平で男は活かされていること感じることがある。筆者なんぞはかなりの亭主関白だが、40年間弱に及ぶ結婚生活で妻に一度も手を上げたことはない。生意気な事を言わなかったからであり、生意気な事を言った身内の女性には実際手を上げたことがあった」と回顧し、

「現代女性の学業レベルは男性を凌ぎ高校でも大学でも優秀な人材はごまんといる。その女性達が社会の一線で活躍できなければ日本にも稚内にも未来は無いということだ」

と締めくくっている

「当然是としているわけではないです」

   過去の暴力を告白した部分を中心に、SNSでは「酷すぎる」「稚内にはこういう価値観がまだ残っているんですか」などと物議をかもした。記事はその後削除された。

   稚内プレスは12日、工藤氏名義で「ネット炎上について」と題した記事を配信した。

   文章の一部を切り取られ、「DVを正当化するような記事」「余りに女性蔑視の記事」などと批判が寄せられたといい、記事の趣旨を次のように説明する。

「昔から永々と続く日本社会の家族にあって女性の立場は決して良いものではなく、男性中心と言える家族、社会にあって、このところ漸く女性の社会的地位が上がるにつれ国際女性デーが根付きつつあるも世界の潮流の中では未だ々々後進国であり、その一例として汗顔の至りだが筆者の若かりし頃(30代の頃)の失態を公にした」

   読者の指摘は当たらないとしつつ、「皆様に多大なる不快感を与えたことは陳謝するものです」と謝罪した。

   工藤氏は取材に、読者から30~40件の問い合わせがあったと明かす。自身の過去の言動については「当然是としているわけではないです」と釈明した。

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