「車いすお断り」物件探しで門前払い 「本当に苦労した」手足3本失った僕が直面した現実

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一番大事なのはオーナーさんの許諾が下りるかどうか

   廊下で車いすの方向転換できるかどうかも、日常生活に関わってきます。廊下が細かったり、一直線に長かったりすると、途中で向きを変えられないから移動しづらくなります。廊下は短いほうがいいし、広めのスペースがあるほうがいい。L字型だと角の部分で方向転換できます。

   そういった点をクリアした上で、一番大事なのはオーナーさんの許諾が下りるかどうか。もともと選択肢が少ないのに、その中で見つけた物件にフラれる。そんなことが続きました。僕は内見に車いすでなく義足で行ったけど、日常的に車いすを使っている人の場合、内見のハードルももっと高いのかなと思います。僕以上に苦労している人はたくさんいると思います。

   最初は「独立洗面台じゃないと嫌だな」とかでさらに条件を絞っていたけど、当初リストアップした3件くらいが全部フラれました。「これじゃ難しいんだ」と思って範囲を広げました。就職先の入社時期が迫っていたので、まず何よりも入社までに家を決めないといけなかったんです。

   そんな中、車いすOKだったので契約したのが、今住んでいるアパートです。最終的に良い物件に巡りあえました。内見した時は「またフラれるんだろうな」と思っていたけど、意外とすぐにOKをもらえました。すんなり許諾してくれるオーナーさんもいるんだと思って、だからこそありがたくて即契約しました。決まったのは入社の約2週間前。間に合ったのでホッとしました。

   引っ越してきた時、車いすで家に傷などが付きづらくなるよう、タイルカーペットを敷いて対策しました。友達が来て手伝ってくれました。誰かに言われて敷いたわけではなくて、せっかく入居の許可をいただいたオーナーさんとトラブルになりたくないから、こちらとしてもできる限り配慮しようと思いました。

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