2022年3月9日放送の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK)で、るい(深津絵里さん)がドラマを象徴する楽曲「On the Sunny Side of the Street」を歌唱し、この歌が持つ大きな意味が視聴者の涙を誘った。
「ひなたが、日向の道を歩けますように」
俳優の上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが3世代ヒロインを演じる同作。ラジオ英語講座を題材に、100年にわたる家族の物語をハートフルに描く。
※以下ネタバレを含みます。
恋人の五十嵐(本郷奏多さん)にフラれ、ショックで寝込んでしまうひなた(川栄李奈さん)。「ひなたの放つ光が、俺にはまぶしすぎるんだ」という別れの言葉を反芻し、自分が五十嵐を傷つけていたのだと悔やむばかりだ。
そんなひなたを心配する母・るいは食事を持ってひなたの部屋へ行き、優しく「On the Sunny Side of the Street」を歌って聴かせる。「なにそれ」と問うひなたに対し、「ジャズのスタンダードナンバーや。ひなたの名前の由来になった歌や」と説明。初めて聞くエピソードにひなたは「てっきり、お父ちゃんが縁側で日向ぼっこしながら思いついた名前やと...」と戸惑うが、るいは「ちゃうわ」と笑ってツッコミつつ「ひなたが、日向の道を歩けますように」とひなたの背中を押すのだった。
初代ヒロインから脈々と受け継がれる歌に「いままでで一番泣いた」
るいの歌唱中、映像ではるいとその夫・錠一郎(オダギリジョーさん)の波乱万丈な道のりや、2人の間でいかにひなたの存在が大切であるかが伝わるような回想シーンが放送された。そして、「On the Sunny Side of the Street」は、初代ヒロイン・安子(上白石萌音さん)と夫・稔(松村北斗さん)の思い出の曲であり、錠一郎もトランペッター時代にたびたび演奏していたことから、ドラマを象徴する楽曲ともいえる。
こうした演出に、視聴者からは「今朝はいままでで一番泣いたかも。『On the Sunny Side of the Street』がつないできた3人を見てきたところで、この歌がまたこんな風に巡ってくるなんて」「稔さんと安子ちゃんが想いを込めて大事に伝えてきたサニーサイドの歌が孫の世代にもちゃんと伝わっているのがほんと泣ける... 稔さんに世界はひなたの道を歩けるようになってるよって伝えたい...」「最高でした。 るいは稔さんと出会うことなく育ったのに 稔さんが安子ちゃんに伝えた『ひなたの道を歩いてほしい』という言葉を娘のひなたに伝えていたのが感慨深い。『On the sunny side of the street』は三世代を繋ぐ素敵な曲ですね。大好きです」などと感動する声があがっている。