プロ野球巨人の元選手で野球解説者のデーブ大久保氏(55)が2022年3月7日にユーチューブに公開した動画で、巨人・中田翔内野手(32)について言及した。
動画は「今季、中田翔は復活できるのか」とのタイトルで公開され、大久保氏が中田の打撃スタイルを分析しながら復活の可能性について解説した。
「中田翔は頭のいい選手だと思っている」
大久保氏は中田の復活を語る上で「中田翔が復活する、しないかというのは、どこが復活なのというのがある」とし、「中田翔の成功は何なんですかと言ったら、中田翔の魅力は打点なわけ」との見解を示した。
中田は日ハム時代に3度(14年、16年、20年)打点王に輝いている。プロキャリア通算5度の100打点を記録しており、20年は108打点、31本塁打をマークしてチームをけん引した。
大久保氏はベンチ目線で打点の「意義」を解説。「俺たち首脳陣だったり現役終わった人間からすると打点が一番大きい。ホームランを40発打っても40打点だったとしたら何のプラス作用がないわけよ。打率が3割打ったとしても負けてる試合で5打数5安打だったかもしれない。打点だけは必ず点が入る」と説明した。
さらに「中田翔は復活するにおいて頭のいい選手だと思っている。全部が全部ヒットを打ちにいかない」とし、無死または1死3塁の場面できっちりと外野フライを打つことができ、打点を挙げることが出来る選手だと評価した。
また、大久保氏は中田のバッティングフォームについて言及。高校時代から現在までのフォームを振り返り独特の言い回しで課題を指摘した。
オープン戦は打率.385と絶好調
「中田翔は大阪桐蔭(高校)時代のバッティング見てもそんなにメジャーっぽくないんだけれども、だんだん体を大きくしてくるとみんなメジャーな空気が出てくるわけよ」とし、「メジャーのモノマネはだいたい上半身になるわけ」と語り、上半身を左右に何度も揺らしながら打席に立つ仕草をみせた。
そして「(中田)翔の魅力はいかに下(下半身)の力だけで振れるかという。もともとのいい時は上(上半身)を忘れてる時なわけ」と分析した。
大久保氏は現在も中田の上半身に「メジャーが入っている」とし、「下半身だけメジャースタイルで上半身なしにして。(そうすれば)40本の100打点は絶対打つと思う」と明言した。
巨人移籍2年目の今季は、打撃不振に陥った昨季の反省から体重を約20キロ増量して春季キャンプに臨み好調をキープ。オープン戦では3月8日までに5試合に出場し打率.385、1本塁打、3打点と復活の兆しを見せている。
大久保氏は「中田翔の復活は上半身がメジャーリーグにならなければ復活します。ということは復活する可能性はほぼ100%です」と期待を込め締めくくった。