ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第41回をお送りします。今回のテーマは「コメダのツイートがバズる理由」です。
Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>
先日、人気喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」で窮地に立たされた親子の様子をレポートした漫画がツイッターで大きく拡散しました。
ママと幼い娘さんが2人で食事をしようと、コメダで初めてバーガー系のメニューを頼むことに。ママが「マクドナルドくらいのデカさ」を想像してふたつ頼んだところ、出てきたバーガーは娘さんの頭ほどもある大きさだった......という話です。
こういった「コメダのフードがデカい」という感想ツイートはたびたびバズっていますが、なぜ同じような話が何度も注目されるのでしょうか。
<コメダ珈琲でバーガー系を食べたことがない親子、窮地に立たされるの巻「コメダ未経験民震える」 - Togetter>
「デカさが想像を超えてくる」体験
バズの要因は「コメダのフードメニューのデカさが想像を超えてくる」という点にありそうです。メニューの写真と現物のギャップに驚く人が多く、なかには量が多いことは知っていたのに、テイクアウト用に注文したカツカリーパンが予想外の大きさだったと訴えるユーザーもいました。
サンドイッチ系以外のフードが大きいのもコメダの特徴。「ミニサラダ」を頼んだら山盛りの野菜が出てきたというユーザーは「誰かコメダに『ミニ』という言葉の意味を伝えてくれ」とツイートし、大きな注目を集めました。
<コメダは量多いらしいけどテイクアウトやしいけるやろ~と家族分注文したところ、レジで渡されたのがこの枕ってワケ - Togetter>
<「誰かコメダに「ミニ」という言葉の意味を伝えてくれ」久々にコメダに来て「ミニサラダ」を頼んだ結果がこれ - Togetter>
このような「思っていたよりデカい!」の声に、元店員から発信されたアドバイスも拡散。「『ミニ』とついているものは信じない」「パンに挟まれているものは量が多い」などの情報に多くのTwitterユーザーが反応しました。
過去にTogetterで作られたコメダ関連のまとめを調べてみると、その多くは「フードがデカい」という話。大きいのはわかっていたつもりなのに、想像を超えるデカさだった...となる人が後をたたず、思わずツイートしてしまうようです。
<「ミニ」を信じるな、小腹だけを満たしたいならこれを食べろ等元コメダ店員からの情報がマジで有益すぎる - Togetter>
話題になり始めたのはいつから?
では、コメダ珈琲店の「フードのデカさ」がTwitterを賑わせるようになったのはいつからなのでしょうか?Togetterではボリュームたっぷりのモーニングセットを満喫する様子など、2013年頃からコメダ珈琲店に関するまとめが作られています。
2014年には愛知県出身の漫画家・カメントツさんの「名古屋にあるコメダ珈琲店を線で結ぶと六芒星になる」というツイートが拡散。このときはまだ、愛知県の地元ネタという印象が強かったようです。
<大人気!モーニングと言えばコメダ珈琲 - Togetter>
<【オカルト】名古屋のある場所を線で結んだら...驚きの事実が発覚した - Togetter>
2019年には「実際に出てきたフードがメニューの写真よりデカい」というツイートに注目が集まり、Togetterのまとめは110万以上ものページビューを記録。「ミニコメバスケット」というメニューの大きさが「安定の写真詐欺」などと表現されていて、現在も続く「デカいコメダネタ」の典型と言えます。
同年以降、「逆メニュー詐欺」といった大盛りネタや名古屋の人とほかの地域の人が持つコメダへのイメージの違いなどの話が、たびたび盛り上がるようになりました。
<コメダ珈琲店、安定の写真詐欺をしてしまう「絶句」「正気を疑うサイズ」 - Togetter>
<名古屋人の方『喫茶店ってご飯食べるところじゃないの?』コメダが話題になったことから認識の違いが発覚「喫茶店の皮を被ったファミレス」 - Togetter>
Twitterのバズとコメダ出店拡大の関係
「コメダはデカい」が爆発的にバズった2019年に何があったのでしょうか。コメダ珈琲店の歴史を振り返ってみるとヒントがありました。
1968年に名古屋市で創業されたコメダ珈琲店は長年に渡って地元で愛されていましたが、2000年代に入ると関東や関西にも進出。その後も出店拡大を続け、2018年に国内の店舗数が800店となり、2019年には全国47都道府県出店を達成しました。
コメダが全国の人にとって身近になったのは、意外と最近のことだったんですね。2019年に大きくバズったのも、知名度の高まりに加えて、地元にコメダがオープンするなどして実際に利用できるようになった人が増えたことに関係があると言えそうです。
現在もバズったツイートを見て実際に店舗でそのメニューの大きさを体験したり食べ比べたりと、「バズがバズを呼ぶ」状態が続くコメダ。何度もTwitterで話題になる理由としては以下の3つが挙げられます。
・店舗拡大や全国展開に伴いコメダのファンや店舗に行ける人が増えていった
・「コメダはデカい」という話は何度もバズってるが、実際に頼むとデカさが想像を超えており感想をシェアしたくなる
・注文した人の驚きや困惑が、Twitterならではのコンテンツとしてユーザーに好まれている
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。