韓国カーリング連盟が2022年3月1日、ロシアとの試合をすべてボイコットすることを公式サイトなどで発表した。
複数の韓国メディアによると、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受けての対応。今後の国際大会などすべてのロシア戦をボイコットすることを決定したという。
「メガネ先輩」のチームもボイコット
韓国メディア「MHNスポーツ」(WEB版)によると、カーリング韓国代表は3月と4月に開催される男子、女子、ミックスダブルスそれぞれの世界選手権大会でロシアとの対戦をボイコットする。
韓国代表が最初にロシア戦をボイコットするとみられる大会は、3月19日に開幕する女子カーリング世界選手権大会(カナダ・プリンスジョージ)で、「メガネ先輩」として知られる金恩貞(キム・ウンジョン、31)を擁する「チーム・キム」が出場する。
4月には男子カーリング世界選手権大会が米国ラスベガスで行われ、韓国代表はロシアとの対戦が予定されている。4月23日からはスイス・ジュネーブでミックスダブルス世界選手権大会が予定されており、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を中止しない場合は世界カーリング連盟の指針に従ってロシア戦をボイコットする方針だ。
韓国メディア「NEWSIS」は、「韓国カーリング、ロシア戦ボイコット発表」などのタイトルで記事を公開し、韓国カーリング連盟の会長のコメントを紹介している。
「国民の生命と財産を破壊する国家政府と協力しない」
同連盟のキム・ヨンビン会長は「私たち連盟もIOC(国際オリンピック委員会)と世界各種目機構の方針に参加するため韓国競技団体の中で最初に声明を発表することになった」と説明した。
そして「私たち連盟は武力行為と戦争で世界平和を破り、ある国家の主権を蹂躙し、国民の生命と財産を破壊するいかなる国家政府とも協力しないだろう」とし「韓国も日本に国を奪われ残酷な痛みを経験した歴史がある。戦争と軍事的侵攻行為はいかなる名分も正当化できない」と主張した。
ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受け、スポーツ界では世界的にロシアへの制裁の動きが強まっており、フィギュアスケートをはじめとしテニス、陸上、バレーボール、プロボクシングなどでもロシア選手の国際大会の出場を禁じる流れになっている。