立ち食いそばチェーン「名代富士そば」が、店名の正しい読み方を公式ツイッターで周知した。
「めいだい」などと間違われることが多いというが、店名の名代は「なだい」と読む。この事実にネット上では、「初めて知った」などと衝撃が広がっている。投稿の意図や反響への受け止めを運営会社に聞いた。
「『めいだい』ではありません...」
ダイタングループが運営する「名代富士そば」は1972年に創業。首都圏に直営116店舗、海外にもフィリピンにフランチャイズ1店舗を展開している。
店名の「名代」の読み方について、公式ツイッターが2022年3月1日、
「今...名代を『めいだい』と読むあなたの心に...直接...呼びかけています...名代は...『めいだい』ではありません...なだい...『なだい』と読みます...」
などと投稿し、正しくは「なだい」だと訴えた。
投稿を受けてツイッターでは、「20年くらい利用してて初めて知った...」「な、、なんだって...めいだいじゃなかったのか...」「みょうだいでもなかった...」などと衝撃が広がっている。
また投稿へのリプライで、ある一般ユーザーが、これまで店名の名代をどう読んでいたかを尋ねる4択のアンケートを実施すると、およそ20時間で1万7000票以上を集めた。
2日16時の時点では半数以上の票が「めいだい」、3割ほどが「みょうだい」に投じられている。そして6〜7%ほどで「なしろ」と「なだい」が最下位を争っている状態。正しく読んでいたユーザーの方が少数という結果が出ている。
正しい読み方に社内も驚き
取材に応じたダイタンフード(東京都渋谷区)の広報は2日、店名の読み方は度々話題になっているとして、今回の大きな反響に「何が起きたのか?」と社の関係者らが驚きを示していると答えた。
「名代富士そば」という店名には「富士山の様に立派で有名な立ち食いそば店にしたい」という思いが込められているという。
広報担当者は創業者の丹道夫会長から約20年前の「店長会議」で伝えられたそうで、
「その際に『なだい』と読むことを知ったのですが、読み方を知っている社員は一人もいませんでした」
と明かす。「一同が驚いていたことを覚えております」と当時を振り返った。
「名代」という言葉は読み方によって大きく意味が異なる。広辞苑(第7版)によると「なだい」は名高いこと、「みょうだい」は人の代わりに立つこと、「なしろ」は大和政権化の皇室の私有民などとされている。「めいだい」という読み方での項目はない。
なお、今回の投稿は同日に実施した公式ツイッターのリニューアルに際して「軽めのご挨拶」といった心づもりでいたともいい、次のように述べた。
「リニューアル初日にあるあるネタが大反響になれるとは、『名代富士そば』は本当に運が良い、幸運なブランドだと感じています」
(……きこえますか…みなさん...名代富士そばです…今...名代を「めいだい」と読むあなたの心に… 直接… 呼びかけています…名代は…「めいだい」ではありません… なだい…「なだい」と読みます...)
— 名代富士そば【公式】 (@fujisobar) March 1, 2022