駐日ジョージア大使館 は2022年3月1日、報道機関向けに自国を紹介する際のガイドラインを公表した。
メディアの伝え方によって誤ったイメージを持たれる恐れがあるとし、具体的な指針を示す。
「旧ソ連という呼称は相応しくありません」
ジョージア(旧グルジア)はかつてのソビエト社会主義共和国連邦の構成国で、1991年のソ連崩壊で独立した。ロシアとは現在、断交状態だ。
駐日ジョージア大使館のガイドラインによれば、ジョージアは日本の報道で「旧ソ連の」と前置きして紹介されることがあるものの、「間違ったイメージ」を与えかねないと注意を促す。
「望ましくない例」として、ロシアによるウクライナ侵攻を報じた記事を引用している。記事中では「ロシアのプーチン大統領はこれまでロシア系住民の保護などを口実に度々他国へ侵攻している。2008年8月には旧ソ連のジョージア(グルジア)に侵攻した」との記述がある。ガイドラインでは次のとおり指摘している。
「ジョージアは、独立した国であり、これまで長年築き上げてきた独自性を大事にしてきた」「我が国は70年間ソ連の支配下で主権や自由の制圧を受けた経験から、ソ連のレガシーを完全に拒否し、むしろ侵略前から建設していた民主国家の継承者であるため、旧ソ連という呼称は相応しくありません」
位置関係に言及する場合は「南コーカサスの」「東ヨーロッパに位置する」「黒海とカスピ海の間に位置する」といった枕詞を提案する。
記事の内容がソ連に関する際は、「ジョージアはソ連の構成共和国として」など「旧ソ連のジョージア」という表現は避けて過去にソ連に属していた事実を示してほしいと要望する。