「破壊、殺戮、分断等を生じさせる武力行使の速やかな停止を」 日本漫画家協会、ロシア軍事侵攻にメッセージ

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   日本漫画家協会が2022年2月28日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対し、「武力行使の速やかな停止を私たち日本の漫画家は切に望みます」とのメッセージを公式サイトに掲載した。

  • 日本漫画家協会公式サイトより
    日本漫画家協会公式サイトより
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「戦争のない、平和な歳月こそが、今日の漫画の隆盛の礎であります」

   日本漫画家協会は「ロシアによるウクライナ侵攻について」と題した文書を公開し、「私たち日本の漫画家は、ロシア連邦政府によります、ウクライナへの侵攻に大変心を痛め、速やかな武力行使の停止を願っております」と訴えた。

   協会は、「世界で広く愛されている日本の漫画の隆盛は、第二次世界大戦の終結による、自由に漫画の描ける時代の到来とともに始まりました」「戦争のない、平和な歳月こそが、今日の漫画の隆盛の礎であります」などと説明する。

   さらに、「豊穣な日本の漫画の世界を拓かれた偉大な先人の多くは、苛烈な戦争の生存者であり、その創作の根底に『もう二度と戦争のない世界を子供たちに』という、渾身の祈りと慈愛を作品に込めました」「それらの宝物を渡された世代が、漫画の表現者として育ち、今、世界に拡がる日本発の漫画すべてに祈りと慈悲の遺伝子が受け継がれているといっても過言ではないでしょう」とつづった。

   また、協会はあらためて「ウクライナで、ロシアで、世界中で、日本の漫画が愛されていることは私たちにとって大きな喜びであり、その読者すべてもまた、平和の祈念の遺伝子の継承者なのです」と表明。

「私たちが愛してやまぬ、創作という行為、それにより生み出される『繋がり』や『親和』とまったく相反する、破壊、殺戮、分断等を生じさせる武力行使の速やかな停止を私たち日本の漫画家は切に望みます」

と願いをつづっていた。

   漫画家協会の文書にSNSでは、「平和と表現の自由のためにもがんばりましょう」「言いたいことが全てここに詰まってる」「文化は平和あってこそ」といった反響が集まっていた。

   公式サイトによれば、漫画家協会は1964年に設立。里中満智子さんが理事長、ちばてつやさんが会長を務め、約1700人の会員がいるという。

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