漫画家のマネジメントやプロデュースを手掛けるスピカワークス(新宿区)は2022年2月28日、契約作家の作品の盗用被害について声明を発表した。
被害を受けた作家「気持ちを切り替えてがんばりたい」
発表によれば、同社がマネジメントを手掛ける漫画家ユニット「森下suu」の作品が第三者に無断で盗用されていたという。
森下suuが講談社の少女漫画誌「デザート」で連載している漫画「ゆびさきと恋々」や、SNSに投稿したイラストについて、無関係の第三者が無断で絵の盗用を多数行い、自らの作品として配信していた。当該人物は、スピカワークスとデザート編集部が弁護士を通じて抗議を行った結果、盗用を認め謝罪したという。
森下suuの漫画をめぐっては昨年にも同様の被害があった。WEBコミック誌「クロフネ」が、LINEマンガ上で連載していた漫画「推しのアイドルはファンサ下手」のなかで、森下suuの絵柄のトレースや模倣などが多数行われていた。同作の作者・神崎まるさんは21年9月、模倣行為を認め、漫画の配信を停止し謝罪した。
スピカワークスは今回の発表で、「わずか半年で再び同じようなことが起き、大変ショックを受けております」とし、今後の対応については次のように述べた。
「今後も同様のことが起きるのであれば、漫画家の先生方に寄り添うことを方針とする弊社としては、漫画家さんの権利と1本1本の線に込められた想いを守るため、より強い対応を取っていかざるを得ません。
そのようなことがないこと、漫画家の先生方のたゆまぬ努力への理解が広まること、権利がきちんと尊重されることを願っております」
盗用被害に遭った森下suuはツイッターで、「残念な出来事ですが気持ちを切り替えてがんばりたいと思います」と意気込んだ。
【ご報告】スピカワークス契約作家の作品が無断で盗用されていた事案についてのご報告です。 pic.twitter.com/zXnKVY9dyh
— 株式会社スピカワークス (@spica_works) February 28, 2022