有馬晴海さん「アメリカとの同盟を軸に考えるべきでは」
岸田内閣のロシア対応について、前出の有馬さんは、取材にこう話した。
「岸田さんは、安倍内閣のときに4年半外相をしていましたが、安倍さんとの関係から務めており、外交が得意とは思えません。経済協力で収まるならいいですが、さすがに見通しが甘かったのではないでしょうか。プーチン大統領と電話会談をするにしても、解決のために何か手を持っていなければ、『聞く耳』が誤解されて相手を認めたことにもなりかねません。安倍さんがやっていたように、アメリカとの同盟を軸に考えるべきではなかったかと思います」
遅れが報じられるコロナ対策についても、こう指摘した。
「国会などでは、現状を認識しており、考えなければいけないと強調しています。しかし、リーダーシップを持って、みなが納得するような判断をしてほしいと思いますね。最近は、前首相の菅義偉さんの方がよくやっていたと言われてしまっています」
その菅前首相は、発言力の強い安倍元首相に見習って、自らの派閥を作ろうと動いているとも報じられている。
「菅さんは、無派閥で総裁選に出られなかった反省から、自ら発言力を持って、仲がいい河野太郎広報本部長などを立てて行こうと考えているのだと思います。これに対して、岸田さんは、出身派閥の旧宏池会を大宏池会にしたいと動いています。野党の力がなく無風状態ですので、自民党は、岸田さんで夏の参院選を乗り切ろうと今は考えていると思います。ただ、支持率が落ちてきたら危険信号で、党内では、今後3年間も岸田さんでいいのかと疑問の声も多く、河野さんのほか、高市さんを担ぎ上げる動きも出るかもしれませんね」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)