住民の「足」となり、存続し続けるために
銚子電鉄は、常に経営が厳しい鉄道会社として知られている。18年には経営状況の「まずさ」をかけたお菓子「まずい棒」を発売し話題になった。コロナ禍の現在は、「売れるものは何でも売ってお金に変える」と、オンラインショップで「線路の石」などを販売している。
柏木氏によれば、銚子電鉄の乗客の75パーセントは観光客で、外出自粛の影響で非常に厳しい状況となっている。しかしピンクジンジャー号によって、乗客数は少し増えているという。
「これまでと違ったお客様が来るようになりました。電車が『移動の手段』ではなく、『来る目的』となっていますね」
今回、経営の危うさや食品ではなく、電車が注目を浴びたことに対してはこう語る。
「基本的に鉄道会社なので電車が目立たなければいけません。
楽しい電車を運行することで、地元の方の足としての鉄道の存続を目指します」
銚子鉄道は、銚子駅~外川駅の6.4キロメートルを結ぶローカル線・銚子電鉄線を抱える。このまま同社が倒れてしまえば地元住民の「足」もなくなる。また人を運ぶ電車がなくなれば、周辺地域の観光も危うくなる。
銚子電鉄は地元のために「日本一のエンタメ鉄道」を目指して走り続ける。
銚子電鉄の本気が凄すぎた. pic.twitter.com/XIVcFo05JL
— 紺乃 霄/shuto (@_shuto_filmsss) February 13, 2022