メーカーが明かす開発秘話
松風屋の開発本部担当者は17日、開発のきっかけには当時の先代会長・近藤琢三さんが渡仏した際の出来事があるとJ-CASTニュースの取材に伝えた。
近藤さんはスーパーで「小さな円形のアイスクリームの販売台」を見かけたという。台は固定式で、周囲を客が移動して購入するといった形式だった。これによって、
「販売台自体を回転させて、お客様が止まったままでも色々なお菓子が回ってくる売場にしたら、今までにない面白い売場になるのではないか」
と思いつき、「回転機能を持ったお菓子陳列什器」が誕生するに至ったという。企画はデパートに採用され、開発が始まった。
機器は1959年、1号店として名古屋の「名鉄百貨店」に設置された。担当者によると、80年ごろの最盛期には約200店舗に展開していたが、現在では32店舗ほどに規模が縮小した。
松坂屋静岡店を運営する大丸松坂屋百貨店についても、機器が設置されている店舗は「徐々に減っております」。残るは「鳥取大丸店」「高知大丸店」の2店舗だという。今後の稼働停止に関する予定は回答を控えた。
同機器が減少傾向にあることは「残念と考えております」としながら、
「好きなお菓子を好きなだけ購入出来るGramのスタイルは今の時代にもマッチしていると考え、これからもニーズに応じて変化・進化を果たして行きたいと思っています」
と担当者は意気込む。また利用者に向けて下記のように伝えた。
「これまでの長い間続けてこられたのは、多くのお客様のご支援・ご愛好のおかげだと考えております。これからもGramのコンセプトである、お客様に好きなお菓子を『計る』楽しさと『選ぶ』楽しさを提供できるよう、より一層努力していきたいと考えおります」
松坂屋静岡店公式アカウントにとって大切なお知らせがあります。⁰みなさまに愛されてきた「回るお菓子売り場」が2022年3月23日(水)をもって引退します。(続く) https://t.co/2GyRG07dLM
— 松坂屋静岡店(公式) (@shizuokamatsuz1) February 11, 2022