スペインの元フィギュアスケート選手、ハビエル・フェルナンデス氏(30)は、ドーピング検査で陽性反応を示しながら北京オリンピック・フィギュアスケート女子シングルに出場中のカミラ・ワリエワ選手(15、ROC)について、欧州メディアで「彼女は競技に出るべきではない」と述べた。
「彼女が競技を続けることを許可している人物」を問題視
フェルナンデス氏は15、16年の世界選手権で2連覇。18年の平昌五輪男子シングルで日本の羽生結弦選手、宇野昌磨選手に次ぐ銅メダルを獲得し、19年1月に現役を引退した。現役時代には、コーチのブライアン・オーサー氏(カナダ)のもとで、羽生選手と一緒にトレーニングを重ねた。
フェルナンデス氏は15日の女子シングル・ショートプログラム終了後、欧州のスポーツメディア・ユーロスポーツで、21年12月のドーピング検査で陽性判定を受けながら、出場を認められているワリエワ選手について「彼女は競技に出るべきではない」と主張した。一方で、今回の問題は「彼女が競技を続けることを許可している人物にある」とも述べた。
ワリエワ選手の出場をめぐっては、06年トリノ五輪代表の村主章枝さんが15日にツイッターで「オリンピックのような付加が高い大会に出場させて、仮に命を落としたら取り返しがつかない事になる。ドーピングで命を落としている人もいます」(原文ママ)と主張。また、15日の大会ショートプログラムを中継した米放送局「NBC」では、ワリエワ選手の演技中に解説陣が無言になるなど、波紋が広がっている。