ドーピングでも五輪出場に「完全なるジョーク」 ワリエワ問題で元全米王者が激怒「クソったれ」

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   ドーピング違反が発覚した北京五輪フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ選手(15、ROC)の個人戦出場をめぐり、元全米王者で平昌五輪団体銅メダリストのアダム・リッポン氏が、ツイッターで怒りを爆発させた。

   昨年12月に行われた薬物検査の結果、禁止薬物の陽性反応が出たワリエワ選手。スポーツ仲裁裁判所(CAS)は2022年2月14日、国際オリンピック委員会(IOC)などの訴えを退け、ワリエワ選手の個人戦出場を認める決定を行った。

  • カミラ・ワリエワ選手(写真:AFP/アフロ)
    カミラ・ワリエワ選手(写真:AFP/アフロ)
  • アダム・リッポン氏(写真:ロイター/アフロ)
    アダム・リッポン氏(写真:ロイター/アフロ)
  • カミラ・ワリエワ選手(写真:AFP/アフロ)
  • アダム・リッポン氏(写真:ロイター/アフロ)

「彼女は競技に参加させるべきではない」

   この問題について多くのアスリートが言及する中、元全米王者のアダム・リッポン氏も15日未明のツイッターで、「取り返しのつかない損害は、オリンピック全体に及ぶもの」とし、「彼女は競技に参加させるべきではない」とワリエワ選手の出場に反対の意志を見せた。

   リッポン氏は、北京五輪フィギュアスケート女子に参加するほかの選手にも影響が出ていることを懸念し、「公平ではない」と訴え。「この15歳の少女(ワリエワ選手)のために心を痛めることができると同時に、出場する他のすべてのスケーターが、競争がクリーンではないことを知りながら競争しなければならないことに心を痛めることができる」とつづった。

   リッポン氏は、ワリエワ選手について、「彼女を素晴らしいスケーターにしているもの(スピン、フロー、柔軟性)は、どれも薬物からは生まれない」と評価しつつも、「しかし、彼女のチームは規則に従おうとはしなかった」とあらためて問題点を指摘。

   また、CASの決定に「私は激怒している」とし、15日夜に始まるフィギュアスケート女子ショートプログラムについて、「完全なジョークのようなイベントだ」と痛烈に批判。そのうえで、

「本当の競技ではないし、おそらくメダル授与式もないだろう。このように、オリンピックでの多くの経験が、身体強化薬の助けを借りずにここまで来たクリーンなアスリートたちから奪われてしまった。残念だ」

などと嘆いていた。IOCは、ワリエワ選手が女子シングルで3位以内に入った場合、競技後のセレモニーやメダル授与式は行わない、としている。

   リッポン氏は、このような思いをつづった投稿に続けて、「Fuck this(クソったれ)」の一言をツイートしている。

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