目的地まで15分...歩ける?歩けない? 「徒歩移動の限界距離」は都会と地方で異なるのか

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第38回です。今回は「距離のとらえ方が地域で違う話」が盛り上がる理由を探ります。

   みなさんは「目的地まで徒歩15分」と聞いたら、どうやって行こうと思いますか?その答えには地域差が関係しているかもしれません。

Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>

  • 都会人の方がよく歩く…は本当なのか(画像はイメージ)
    都会人の方がよく歩く…は本当なのか(画像はイメージ)
  • 都会人の方がよく歩く…は本当なのか(画像はイメージ)

「徒歩圏内」の感覚には地域差がある

   2015年に北陸新幹線が開通した石川県の金沢駅。観光客のために「城下まち金沢周遊バス」が拡充され、1日フリー乗車券なども用意されていますが、東京から来た人たちはバスを使わず歩いてしまう人も多いのだとか。

   金沢の人気観光地である「近江町市場」は、金沢駅から約1キロ、徒歩で15分ほどの距離。東京に当てはめると新宿駅の西口から都庁までの距離とだいたい同じだそうで、「ああ、それくらいなら歩くわ」と思う人もかなりいるのではないでしょうか。

<北陸新幹線が金沢まで伸び、街を観光してもらう目的でバスを準備したのに都会人に使われなかった「徒歩15分なら歩いてしまう」 - Togetter>

   さらには金沢駅から徒歩で30分ほどかかる「兼六園」周辺まで歩く人も少なくなかったようで、観光客からは案内表示など徒歩での行動に適した環境の整備を希望する声も挙がっていました。

   地域差による感覚の違いが新幹線開通という出来事をきっかけにあらわになった、興味深い例ですね。

<「普通にバスを使う距離」金沢駅から兼六園まで(3km)は歩いていける?地方と都会で『歩いていける距離』の感覚が違うという話 - Togetter>

都会の人はよく歩く?

   金沢での話のように、住んでいる地域によって「徒歩で移動してもいい」と思える距離にはかなり差があるようです。

   東京と福井に居住経験のあるジャーナリストの佐々木俊尚さんは、車中心社会の福井と比較して、東京での生活に運動量の多さを感じたことをツイートしています。「収集場所にゴミ出しに行くのも車で行く人がいるのに驚きました」という投稿からも分かる通り、住む地域が違えば移動手段を選ぶ感覚も変わってくるようです。

<地方のクルマ生活をしてると、東京の生活がいかに運動に満ち溢れてるかを実感します。逆に地方の友人が東京へ遊びに来て電車移動すると、「足痛てえ」とか悲鳴をあげたり。 - Togetter>

   たしかに生活の中の運動量という点で考えると、車での移動が中心の地域の人より公共交通機関と徒歩の組み合わせが多い都会暮らしの人の方が多い可能性もありますね。

   都市部から地方に転勤した人の「都会っ子は軟弱というのはウソ」「地方の人は10分歩くのさえ嫌がる」というツイートにさまざまな意見が寄せられ、大きく拡散したこともありました。

<地方勤務してみて思った、「都会っ子は軟弱」はウソであると「地方民は10分歩くのさえ嫌がる」 - Togetter>

   自家用車での移動がメインの地域の人の意見には「公共交通機関が発達していない」「道が整備されていない」「景色が変わらなくておもしろくない」などがあり、都会を中心とした徒歩移動の多い地域の人の意見としては「道が混んでいて車より歩いた方が早いことがある」「車を停める場所がない」といったものが挙げられています。

   なんとなくその移動手段を使っているわけではなく、車移動を選ぶ理由、徒歩移動を選ぶ理由がそれぞれあるようです。

ローカルな「あるある」は多様な意見を生みやすい

   ここまで読んで、「私は15分くらいなら歩くな!」や「絶対に車を使いたいな~」など、みなさん何かしら思うことがあったのではないでしょうか。

   こういった「地域差ネタ」は誰もが「自分ごと」としてとらえることができ、それぞれの立場からの意見が発生する話題なので、Twitterではとても盛り上がりやすいと言えます。

   地域によって感覚や常識が違うのは当たり前なので、お互いの違いを受け入れるようにしていけるといいですね。以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。

姉妹サイト