北京オリンピックのフィギュアスケート男子で、フリーの演技を終えた羽生結弦選手のインタビューが反響を呼んでいる。
史上初の「4回転半」認定
羽生選手はフリーの演技で、4回転半(クワッドアクセル・4A)に挑戦。着地に失敗したものの、「4回転半の回転不足」と判定され、国際スケート連盟(ISU)の公認大会初となる4Aの認定を受けた。
SPではリンク状にできた溝にはまってしまうなどのアクシデントに見舞われ8位スタートとなった羽生選手だが、最終的には全体4位で自身3度目の五輪を終えた。
試合後のインタビューでは、落ち着いた表情で率直な思いを吐露した。
「挑戦を貫いたオリンピック、今どんな思いでしょうか」との質問には
「正直、なんですかね......全部出し切ったっていうのが、正直な気持ちです」
と噛み締めるように答えた。
「明らかに前の大会よりもいいアクセル跳んでましたし、うん......。なんか、あぁ、もうちょっとだったなぁって思う気持ちももちろんあるんですけど、でも、あれが僕のすべてかなって」
ジャンプの失敗についても、自分なりに分析している。
「それと、あともちろんミスをしないって言うことは大切だと思いますし、そうしないと勝てないのはわかるんですけど......。でもある意味、あの前半の2つのミスがあってこそ『天と地と』(注:フリーの使用曲)の物語が出来上がっていたのかなって言う気もします」
「報われない努力ではない事を皆が認めてます」
「ご自身の挑戦について振り返っていかがですか」との質問には、深く息を継ぎ考える仕草を見せつつ、自分を労った。
「いやもう、一生懸命頑張りました。正直、これ以上ないぐらい頑張ったと思います。うん......まあ報われない努力だったかもしれないですけど。......でも、うん。確かに、ショート(プログラム)からうまくいかないこともいっぱいありましたけど。むしろ、うまくいかなかったことしかないですけど、今回。でも、一生懸命頑張りました」
途中、声を震わせる様子も見せつつ、こう話した羽生選手。最後にはインタビュアーに「ありがとうございました」と頭を下げ、カメラに向かってもう一度「ありがとうございます」と声をかけた。
悔しさを滲ませつつも清々しい表情でのインタビューに、ツイッターでは、「感動した」「泣けた」とするコメントが相次いでいる。羽生選手の声の震えに注目して、「羽生くん声震えてるしこっちが泣きそう」「泣いてもいいんだよ羽生くん。頑張ってくれてありがとう」といった声も出ていた。
そのほか、羽生選手の「報われない努力」との表現をフォローする声も目立つ。
「成功するかどうかも分からないけれど、それでも前を向いて突き進む姿に心を打たれました。最後まで美しい演技でした!!」
「4回転半認定されましたよ!!羽生選手、決して報われない努力ではありませんでした。素晴らしい挑戦が見られた、歴史的瞬間」
「立ち止まらず、怯まず、挑戦し続け圧倒的行動力で私たちに感動を与えてくれる羽生君。報われない努力ではない事を皆が認めてます。ひとまずお疲れ様でした」
「あなたは『報われない努力だったかもしれない』と言ったけれどみんなずっとあなたの今までの道のりを見てきました。大きすぎるプレッシャーをただ1人背負いながらあなたが成し遂げてきたことを見てきました。どうか誇りを持ってください」
【インタビュー #羽生結弦 選手】
— NHKスポーツ (@nhk_sports) February 10, 2022
「これ以上ないぐらい頑張った」
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