「すべての人が負担」「見たい人が負担」という2つの考え方
今の受信料制度を見直す際、受信機の有無に関わらず、(1)すべての人が負担(2)見たい人が負担――という2つの考え方がある。もちろん、この2つは相反するものではないので、組み合わせも可能だ。今の技術では、スクランブル化で(2)も可能である。
国会で放送法と電波法の改正案が議論されるのであれば、その際、現在の受信料制度の見直しも議論すべきだろう。ちなみに、筆者は、(1)と(2)の組み合わせで、NHKの番組のうち民放と競合している部分は(2)で対応し、民放が出来ない部分だけを(1)という立場だ。
++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。