日刊スポーツは、北京五輪フィギュアスケート男子・羽生結弦選手をめぐる報道に複数の誤りがあったとして、記事を訂正・謝罪した。
同社が誤りを認め謝罪したのは、2022年2月9日に配信した「【フィギュア】羽生結弦ミス原因のリンク穴作った?ロシア選手に殺害の脅迫 露メディア報道」と題した記事だ。
「数時間後にインスタ閉鎖」は誤り
記事は、羽生選手のファンの行動などについて伝えた、ロシアメディアの報道を取り上げたもの。
羽生選手が8日のSPの演技で、リンク上の穴の影響で4回転サルコーが1回転になったと話していることについて、
「(ロシアのメディアは)世界中にいる羽生の『熱狂的ファン』が、リンク上に穴を空けた選手が誰なのか勝手に"捜索"し、羽生の直前に滑走したアンドレイ・モザレフに特定したと報道。ショートプログラム終了後からモザレフのインスタグラムには批判の書き込みが殺到し、殺害めいた脅迫まであったとされる」
などと伝えていた。
この記事について、日刊スポーツは9日夜までに、「モザレフ選手のインスタグラムが閉鎖されたのは『数時間後』ではなく『数時間』でした」と訂正。元の記事では、
「その結果、数時間後、モザレフのインスタグラムは閉鎖されたという」
としていたが、正しくは、閉鎖されていたのは数時間だけだったという。
「翻訳が正確ではありませんでした」
日刊スポーツはその後、10日朝までに再び記事を訂正した。
元の記事では、8日夜に予定されていたフィギュア団体のメダル授与式が中止となったことについて、
「(同メディアは)金メダルのロシアオリンピック委員会のモザレフが脅迫されていたためではないかと報道していた」
と伝えていたが、これも誤りだったとする。
訂正を知らせる追記文では、
「フィギュア団体のメダル授与式がキャンセルになった理由について『モザレフが脅迫されていたためではないかと報道していた』という翻訳は正確ではありませんでした。お詫びして一部訂正いたします」
と謝罪。10日11時現在、該当の記述は削除されている。