2022年夏の参院選に向けて共産党が「まさにタイムリミット目前になっている」として立憲民主党に早期の協議を求める中、立憲の西村智奈美幹事長は2022年2月8日の定例会見で、2月27日に予定されている党大会までは協議に応じない考えを示した。
立憲は衆院選で共産と結んだ政策協定は「白紙」になったとの立場。共産は「一刻も早く政党間の協議に応じていただきたい」と主張しており、改めて温度差が鮮明になっている。
「党大会以降は、そこで確認いただいた方針をもとに取り組みを進めていきたい」
共産は1月24日に政党間協議を呼びかけているが、立憲は応じていない状態だ。小池晃書記局長は、2月7日の記者会見で、
「まさにタイムリミット目前になっているというという風に思っている。我々としては、なかなか、やっぱり待っていると、党の選挙準備もままならないということになってしまうので、政党間協議は呼びかけつつ、候補者の擁立は全速力で進めていくという対応をしている」
などと説明。呼びかけから2週間が経過しているとして、
「一刻も早く政党間の協議に応じていただきたい」
と求めた。
立憲の泉健太代表は1月31放送の「プライムニュース」(BSフジ)で、2月27日の党大会では協議に応じられない考えを示しており、西村氏の記者会見では、(1)2月27日まで協議に応じない理由(2)2月27日以降は協議に応じるのか、を問う質問が出た。
西村氏は、地方では
「すでに取り組み、話し合いが進んでいるところもあるというふうに認識している」
とする一方、党本部としての対応については
「2月27日に今年度の活動方針などを説明して、そこでご了承をいただいて、その方針をもとに運動を展開していくということになっている。党大会以降は、そこで確認いただいた方針をもとに取り組みを進めていきたい」
と発言。党大会以降、協議に応じるか否かについて明言しなかった。
女性候補者の公募も発表
立憲の最高顧問を務める菅直人氏ら5人の首相経験者が、東京電力福島第1原発の事故で「多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ、莫大(ばくだい)な国富が消え去りました」などとする書簡を欧州委員会に送った問題では、「党として何か対応する考えはない」。幹事長としての書簡については「すみません、書簡も私、よく見ておりませんので、コメントができるところがございません」と述べた。
記者会見では、22年参院選に限らず、候補者を公募することも発表された。女性を先行して募集し、1次締め切りは3月20日。会見に同席した泉健太代表は
「まだまだ国会を見渡しても、自治体議会を見渡しても女性が少ない。そういう今の政界を目の当たりにして、我々立憲民主党がこの政界に新しい機運を巻き起こしていきたい」
などと意気込んだ。立憲としては女性議員の比率を30%にまで引き上げたい考えで、その前提として候補者に占める女性の比率を50%以上にしたい考え。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)