北京五輪・フィギュアスケート男子ショートプログラムが2022年2月8日に行われ、羽生結弦選手は冒頭の4回転サルコーが1回転になったミスが響き、8位と出遅れた。
五輪3連覇がかかる中でのアクシデントに、ツイッター上ではショックが広がった。一方、「リメンバーヘルシンキ」の合言葉とともに、ショート終了時点で大量点差をつけられながら逆転優勝した、5年前の世界選手権ヘルシンキ大会の再現を期待する声も聞かれている。
他選手の穴にはまる「なんかちょっと嫌われたな」
羽生選手は30人中21番目に登場。冒頭では、予定していた4回転サルコーが1回転になるアクシデントに見舞われた。その後の4回転トウループ―3回転トウループ、3回転アクセルは決めたものの、冒頭のミスが響き95.15点に終わった。演技を終え、リンクの状態を確認する場面もあった。
その後、日本の宇野昌磨選手が105.90点、鍵山優真選手が108.12点と出色の滑りを見せる中、世界選手権3連覇中のネーサン・チェン選手(米国)が世界最高得点の113.97点を記録し、首位に立った。ショートを終えて羽生選手の順位は8位だった。
羽生選手は滑走後のインタビューで、4回転サルコー挑戦時、他の選手が滑った際にできた穴にはまったと振り返った。「自分の中でミスはなかったなって思っている。皆さんよりも一番僕がフワフワしてると思う。なんかちょっと嫌われたなと思っています」と苦笑しつつ、「全体的には良い演技。コンディションはかなりいい。不運もあったけど氷との相性はいい。しっかり決め切りたい」と、4回転アクセルも期待される10日のフリースケーティングへ前を向いた。
「みんなヘルシンキ思い出すんだ」
羽生選手の出遅れに、ツイッター上では「羽生選手が...嘘だろ...?」「まさかの結果で信じられない」「よりによってオリンピックでこんな事が起こるなんて」とショックの声が広がった。
そうした中、フィギュアスケートファンの間で拡散されているのが「リメンバーヘルシンキ」という言葉だ。
5年前の17年春、フィンランド・ヘルシンキで行われた世界選手権に出場した羽生選手は、ジャンプの着氷が乱れたショートで5位と大きく出遅れた。しかし、フリーでは自身の持つ歴代最高得点(当時)を記録。首位との10.66点差を逆転し、優勝を果たした。
フィギュアスケートファンの間で語り草となっているヘルシンキでの逆転劇。今大会では18.82点と当時以上の点差をつけられているが、ツイッター上では「みんなヘルシンキ思い出すんだ」「ヘルシンキ再び、だと信じてる」「リメンバーヘルシンキ!!」と5年前の再現を期待する声が聞かれている。