名称は一般に普及しておらず、業界は今後の使用に期待
とはいえ、TBSの放送で訂正が入ったように、こうした表現は使うべきではなく、「うま味調味料」と言うべきなのだろうか。
日本うま味調味料協会の専務理事は2月7日、化学調味料という表現についてJ-CASTニュースの取材にこう説明した。
「化学調味料には、きちんとした定義はありませんが、現在はこれというものはありません。使っていたとしても、正確な表現ではなく、協会としては、表現を直すよう努力しています。テレビなどのメディアとも話すことがあり、そうした機会を通じて、ご認識下さったのかもしれません」
ただ、「うま味調味料」という名称が一般にまだ普及していないことは認めた。
味の素などの家庭用調味料では、「うま味調味料」と表示されているが、調味料を含んだ商品では、単に「調味料」と表示されていることが多い。この点については、法律の文言が変わっていないからだと説明し、今後は、「うま味調味料」と表示されるようになればいいと期待を示した。
「調味料は、目立つ製品ではないですが、使われなくなったわけではありません。横ばいや微減で推移しており、成熟した製品だと考えています。業務用としても、スナック菓子やスープなどに使われて、消費が伸びています」
TBSも会員になっている日本民間放送連盟は7日、化学調味料という表現について広報担当者が取材にこう話した。
「いわゆる放送禁止用語というのを民放連で決めているわけではありません。各社の判断で、表現について控えよう、言い換えようと気を付けています。今回は、恐らく業界の方々に配慮して、言い換えたのではないかと思います」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)