北海道新ひだか町内の牧場で、別の牧場の研修生が自ら種牡馬の鼻をなでたり口に指を入れたりする様子を映した動画をツイッターに投稿して、批判が相次いでいる。
研修生の牧場は、関係各所に「多大なるご迷惑をおかけした」とツイッターで謝罪する事態になった。馬を触ったりすればどんな影響があるのか、関係者に聞いた。
研修生が触ったのは、2018年に皐月賞を制したエポカドーロ
動画では、30代女性という研修生が「エポちゃん」と呼びかけて、馬の鼻を盛んになで回す。
この馬は、名馬オルフェーヴルの産駒で、GⅠの1つ皐月賞を2018年に制したエポカドーロだ。20年に引退した後は、新ひだか町内の牧場「アロースタッド」で種牡馬として生活している。
研修生は、馬が口を開けてくると、笑ってこう説明した。
「この時期、ちょっと種馬たちは、やっぱ種付け前なので、けっこう敏感になってる」
こう言いながらも、馬の口に指を入れて歯ぐきなどを見せ、「エポちゃんの鼻すごいな」と漏らす。「この時期、敏感になってるんで、噛んだりしますね」と自ら明かしていた。
この1分ほどの動画は、研修生が22年1月28日にツイッターに投稿した。馬の鼻をなでたり口に指を入れたりする内容については、競走馬関係者などの間で話題になり、非難も相次ぐようになった。
許可を得ているのではないかとの声もあったものの、「エポカドーロが何かあったら、責任取れる?」「これで怒って暴れて怪我なんかしたら大変...」「軽い問題ではない」と厳しい声が多い。
これに対し、研修生は、馬が首を出してくれて安全だと思ったので、鼻をなでたりしたとインスタグラムなどでも説明し、批判に対しては反論していた。その後、ツイッターのアカウントが削除され、インスタも非公開になった。
研修生が在籍している新ひだか町内の嶋田牧場は2月3日、公式ツイッターを更新し、動画の行為について謝罪した。