サッカーの元日本代表FW城彰二氏(46)が2022年2月3日に公開したユーチューブ動画で、1日に埼玉スタジアムで行われたワールドカップ(W杯)アジア最終予選のサウジアラビア戦について言及した。
伊東のプレーは「日本のひとつの武器だなと思った」
日本は前半32分にMF南野拓実(27)のシュートで先制し、後半5分にMF伊東純也(28)が豪快なミドルシュートを決め追加点。Bグループ首位を相手に2-0で完勝し、勝ち点を18に伸ばし7大会連続本戦出場へ王手をかけた。
城氏は「2-0で勝利をしたということで、予選の中では一番良かったんじゃない」と評価し、2得点に絡んだ伊東のプレーを称賛した。
「あの走りはすごいなって。日本のひとつの武器だなと思った」と振り返り、ベルギーリーグでのプレーを通じて得点力がアップした要因について分析した。
「伊東選手はベルギーリーグでもそうだけど今までは左右に張って縦に勝負する。これが伊東純也の強みでやってた。だけど昨シーズンくらいから点を取りだしたのは、彼は縦も突破できる。ゴール前、ペナルティーエリア内に侵入する確率がすごく高くなっている。あそこの中に入ることによって得点チャンスが生まれたりとかアシストもそうだけど、そういうのがすごく進化している」
「長友気合い入ったよね」
また、サウジアラビア戦に左サイドバックで先発出場したDF長友佑都(35)にも言及。城氏は1月27日に公開したユーチューブ動画の中で中国戦(27日)での長友のプレーについて「頑張っているんだけれどもちょっと厳しいかな」と指摘していた。
城氏は「いろんな話をして中国戦は良くなかったから長友の話もしたけれども、(サウジアラビア戦は)長友気合い入ったよね。だからしっかりと守備をして、あそこを守り切った。ただクロスの精度とかはあまりよくない部分はあるけれども相手に対しては十分やれた。気持ちが入って良かったなと逆に思う」と一定の評価を与えた。
日本はW杯アジア最終予選で8試合を戦い6勝2敗。首位サウジアラビアと1ポイント差でグループ2位につけ、3月24日にアウエーで予定されるオーストラリア戦に勝利すれば本戦出場が決まる。
城氏は最終予選での日本の戦いぶりを踏まえ、「ワールドカップさ、みんな忘れているのかどうか分からないけど、俺もそうなんだけどワールドカップベスト8を目標に掲げてる。それを公言している。森保(一監督)さんは」と切り出し、持論を展開した。
「(W杯)ベスト8を目指すなら...」
「(東京)オリンピックの時も金メダルを取ると言ってメダルを一切取れない状況になっていて。目先の評価とか評論とかいろんなことがあるんだけども『最初の目標値からどうなの?』というのがすごい疑問符なの。だからこれだったら(W杯に)出ても無理だよねという風になっちゃうと思う」
さらに「積み重ねは凄く重要だから予選でサウジ戦は良い試合が出来たやっと。そこからさらに積み重ねていけるかどうか。だからアウエーのオーストラリア戦でどうなるか。そこがまたひとつポイントなのかなと思う。勝ってほしいし絶対に。批判じゃないから。勝ってほしいためにどうしたらいいのという提言をした方がいいんじゃないかと思った」と続けた。
これまでも自身のユーチューブチャンネルの中で日本代表に厳しくも愛情ある助言をしてきた城氏。次戦のオーストラリアとの大一番について「(W杯)ベスト8を目指すならサウジ戦のさらに積み重ね。そこをぜひ選手にもチームにも要求したい」とのメッセージを送った。