「痛風極み丼」攻めたネーミングなぜ? 大手居酒屋の衝撃メニュー、開発者に聞いた誕生経緯

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「なんてクレイジーな料理」

   ネット上でこんな反応が寄せられたのは、チムニー(東京都墨田区)の居酒屋チェーン「はなの舞」などで販売されている「痛風極み小丼」だ。サーモン、イクラ、白子、あん肝がご飯の上に載っている。

   大胆なネーミングには、どんなねらいがあったのだろうか。J-CASTニュースは2022年1月27日、チムニーの商品開発担当者に話を聞いた。

  • メニュー名に「痛風」採用の背景は?(チムニー提供)
    メニュー名に「痛風」採用の背景は?(チムニー提供)
  • 店頭に貼られている「痛風極み小丼」のポスター(チムニー提供)
    店頭に貼られている「痛風極み小丼」のポスター(チムニー提供)
  • メニュー名に「痛風」採用の背景は?(チムニー提供)
  • 店頭に貼られている「痛風極み小丼」のポスター(チムニー提供)

「反対の意見よりも...」

   担当者の話をまとめると、「痛風極み小丼」は次のような経緯で生まれた。

   昨年12月。チムニーの商品開発チームは、「はなの舞」「さかなや道場」などで翌月から実施するフェアで出すメニューの開発に追われていた。テーブルの上に並んだのは、サーモン、白子、あん肝といった旬の食材たち。ここから「サーモンのなめろう」や「あん肝ポン酢」「白子ポン酢」などのメニューが決まっていった。

   そして、担当者の一人はテーブルの上に並んだ食材を見て、こう思ったという。

「全部食べたい欲求にかられました」

   これらの食材をすべて丼にしたら、利用客も喜ぶのではないか――。こうして、サーモンと白子、あん肝、さらにイクラと卵黄を載せて食べる海鮮丼の販売が決まった。

   名前はどうするのか。着目したのは食材の持つ性質だった。食材の中でも、特に白子とあん肝は「プリン体」が多く含まれている。痛風持ちには魅力的だが、悩ましい食材だ。しかし、これを逆手に取った。「食べるのに『背徳感』を感じるような商品がトレンドになっていたこともあり、インパクトの強い商品名を採用しました」。こうして生まれたのが「痛風極み小丼」だった。

   病名を商品名に入れるという大胆な発想。担当者は「反対の意見よりも『やってみよう!』という声が多かったので今回はチャレンジさせて頂きました」と振り返る。

   1月14日から発売し、店頭では「今日だけはお好きに食べて!」と呼びかけるポスターも掲示した。人気は「社内、社外ともに好評」だという。

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