日本ハムの新庄剛志監督(ビッグボス)が、中軸候補の近藤健介に「30本塁打」を期待していると明かした。
2022年1月21日に行われた、新ユニホーム発表会見の壇上での発言だ。会見には新庄監督のほか、上沢直之と近藤健介も参加した。
近藤の回答に「かわいいね!」
壇上の上沢、リモート参加の近藤はそれぞれ緊張の面持ちだったが、ビッグボスは選手たちとの触れ合いを楽しんでいるようだった。
近藤が「報道とかで色々プレッシャーが掛かっていますけど、なおさら今シーズンはしっかりやらないとなという思いになった。僕もこのユニホームでいい1年を過ごせるように頑張りたい」と抱負を述べると、新庄監督は「コンちゃんはどこ守りたいの?」と唐突に質問。近藤が戸惑い気味に「はい?ど、どこがいいですかね?」と返すと、
「レフトやろ? レフトとライトどっちが好き?」
と再び問いかけ、近藤が「レフトの方がいいです」と返答。指揮官は「かわいいね!」と爆笑していた。
近藤は通算打率.308とリーグ屈指の安打製造機で知られる。選球眼も良く、19・20年と2年連続最高出塁率のタイトルを獲得している。昨季は打率.298と自身5度目の打率3割には惜しくも届かなかったが、自己最多の11本塁打をマーク。東京五輪でも侍ジャパンで金メダル獲得に貢献した。
「30発ぐらい簡単に打てる選手だと思う」
新庄監督は会見の中で、「今年ホームラン11本かな?ホームランを打つコツがわかっていると思うのよ、こんちゃんは。ただ去年に関しては打てなかっただけで。ちょっとしたポイントを覚えれば30発ぐらい簡単に打てる選手だと思う。期待はしていないけど、期待しています」と独特の言い回しで30本塁打達成に期待を込めた。
「近藤は典型的なアベレージヒッターだと思います。パンチ力があるので甘く入った球をスタンドに運ぶ力は持っていますが、コースに逆らわず広角に安打を量産するのが本来の打撃スタイルです。過去にもアベレージヒッターの選手が本塁打を量産しようと打撃スタイルを変えて輝きを失ったケースを見てきた。
日本ハムは中田翔がシーズン途中に巨人にトレード移籍した影響もあり、昨季のチーム78本塁打はリーグワーストでした。近藤が長打を求められて打撃が強引になって崩れないか心配です」(スポーツ紙記者)
新庄監督の期待に応え、本塁打を量産してさらなる進化を遂げられるか。(中町顕吾)