サッカーの元日本代表FW・城彰二氏(46)が2022年1月27日に公開したユーチューブ動画で、27日に埼玉スタジアムで行われたワールドカップ(W杯)アジア最終予選の日本対中国戦を分析した。
「十分評価に値する勝ち点3を奪った」
日本は前半13分にFW大迫勇也(31)がPKを決めて先制。後半16分にはMF伊東純也(28)が左サイドからDF中山雄太(24)の折り返しを頭で合わせ追加点を奪い2-0で勝利した。
7大会連続の本戦出場を目指す日本は勝ち点「3」を獲得してグループ2位を死守。2月1日にグループ首位のサウジアラビアと埼玉スタジアムで対戦する。
城氏は動画冒頭で「2-0は十分評価に値する勝ち点3を奪った」とし、前半戦を振り返りながら日本の課題を指摘した。
城氏は「左サイドが全く機能しない状況があると思います」と前置きし、「見ていても右サイド、中央という形で起点を作ってそこから展開するという展開が多かった。長友(佑都)選手は頑張っているんだけれどもちょっと厳しいかなと。もうそろそろ厳しくなってきていると思います」との見解を示した。
「中山が代わってさっそく結果を残した」
さらに「守備に関してはガッツがあるし声掛けもすごくいいが、ただやはりクロスの質とかそういったところ、チャンスメイク、サイドがあれだけ高い位置を取れて押し込んでいる中で合わないというのはなかなか難しいかなと思いました」と続けた。
左サイドバックの長友は後半13分に中山雄太と交代しベンチに下がった。途中出場となった中山は交代直後の16分、前述のとおり伊東のゴールをアシストするなどレギュラー取りをアピールした。
城氏は「左サイドの中山が代わってさっそく結果を残したというか、彼の左のクロスから2点目。伊東純也がヘディングで。本当にピンポイントのクロスで。彼の精度は非常にいいので、ああいったところはここで自分がいるんだぞと。自分がここを勝ち取るんだというようなアピールになったと思います」と評価しつつ、今後の課題を指摘した。
「ひとつ不安があって。中山君は前には非常に強い選手だと思うが、スピードという部分に関して裏を取られるシーンが今日1本ありました。ああいったところの修正というか、もう少しポジショニングということに関しては守備的なところをもっとアピールできれば今のレギュラーを取っていけると思います」
「僕は本当につまらない試合だなと思った」
また、城氏は前半の戦いぶりを踏まえてチームの課題について持論を展開。「代表監督は相当叩かれているが、もっと選手も自分たちでやれることがあると思います」とし、厳しい言葉で繋いだ。
「前半を見ていてみなさんはどう思ったか分かりませんが、僕は本当につまらない試合だなと思ったし、もうちょっと何か工夫して選手間でももっと工夫してゴールを奪いに行く姿勢というかね。ゴールを奪えないかもしれないけど、もっと何か圧倒できるようなフィニッシュまでのもっていき方とか、そういった連携を見せてもらった方がよかったと思います」
この日の勝利を評価しつつも、試合内容に物足りなさを感じた様子の城氏は最後に「次ですね。サウジアラビア戦が最大のヤマになると思います。まずは勝利を勝ち取ってほしい」とエールを送った。