電車タバコ注意の高校生を暴行 逆ギレ男の「正当防衛」主張は成立するのか、弁護士に聞いた

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   電車内でのタバコを注意した男子高校生(17)が暴行で大ケガを負った事件で、逮捕された飲食店従業員の男(28)が「正当防衛だった」と主張したと、いくつかのメディアが報じている。

   報道によると、男が顔を近づけると、高校生は押し返してトラブルになったという。男の主張などについてどう見ているのか、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士に話を聞いた。

  • 正当防衛成立はありえるのか(写真はイメージ)
    正当防衛成立はありえるのか(写真はイメージ)
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「クソガキ!土下座せいや、はよ」

   黒いTシャツにジーンズを履いた男は、電車内の優先席に寝そべり、加熱式タバコを吸っていたという。

   2022年1月23日の日曜日の正午ごろ、栃木県内のJR宇都宮線で、こんな男を車内で見た高校生は、電車内で禁止されているタバコを止めるよう男に呼びかけた。男は、立ち上がって高校生に顔を近づけ、高校生は、「離れて下さい」と男を押し返した。

   すると、男は怒り出し、高校生の顔や体を殴る蹴るの暴行を始めた。テレビ報道によると、近くにいた乗客が途中からスマホなどで撮影しており、その様子が映像に残っていた。

   「クソガキ!土下座せいや、はよ」。男は、こう言って高校生の胸ぐらをつかむ。その場には、高校生の友人3人もいたといい、うち2人とみられる男性が両脇から男を制止する。しかし、男は、それを振りほどき、高校生は、「自分が謝ったら、手を出さないのですか?」と懇願した。

   そして、土下座をして「すみませんでした」と頭を下げると、男は、「ふざけんなよ」と叫んで、右足でいきなり高校生の頭を踏み付けた。

   その後も、殴る蹴るを繰り返し、駆け付けた車掌らに対しては、「こいつらが先に手を上げてきたんじゃ」と主張した。高校生が「タバコを吸うのは、よくないんじゃないですか」と言うと、男は、「ぶっ殺すぞ、コラ。ケンカ売ってるんじゃねぇぞ」とヒートアップしていた。

   報道によると、この間5分ぐらいだといい、高校生が下野市内の自治医大駅で降りた後も、男は追いかけて高校生をホームで土下座させ、10分ほど暴行を加え続けたという。

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