仮称は「お姉サンダー」 開発担当者が抱えていた葛藤
1月18日からローソンで販売を始めたのが、ナッツとフルーツを混ぜ込んだチョコレートバー「ゴロゴロ素材のMaico」だ。「アーモンド&ベリー」「くるみ&オレンジ」(各税込み54円)の2種類を販売。主に女性をターゲットに、通常のブラックサンダーより小さいサイズに設定した。
しかし、「Maico」というネーミングを決めるのは、一筋縄ではいかなかった。村越さんは「お姉さまたちに捧げるブラックサンダーができたら」という構想から、当初は「お姉サンダーという名前を考えていました」と振り返る。
ブラックサンダーシリーズの商品では、新味が出ると「芋けんぴサンダー」「コーンポタージュサンダー」のように、「〇〇サンダー」と名付けるのが恒例だ。村越さんは「〇〇サンダーではないものに挑戦したい思いは前からずっとありました」としつつ、「新しいブランドは認知が上がりにくく、なかなか挑戦できなかった」と葛藤も抱えていたという。
助け舟を出したのが、マーケティング部商品戦略課の小川晴日さんだった。
「毎日の休憩時間やリラックスタイムなど『ちょっと頑張ろうかな』という時に食べていただきたいという思いがありました。最終的には『毎日食べたい私のマイチョコレート』から名前を取り、『マイコ』というネーミングにしました」
そして、この商品名が思わぬ反響を呼ぶ。
「弊社のお客様相談室に『マイコ』という女性の方から『Maicoって、なんでマイコって名前なんですか?』という相談が来ました。自分の名前の商品が売っているのを初めて見ました、と。もしかしたら、全国のマイコさんは、ちょっと嬉しい気持ちになられたのかもしれません(笑)」(牧さん)
「PICKS」「Maico」ともに一部コンビニでの先行販売だが、販売結果を見て本格販売を検討する。牧さんは「ブラックサンダーの力が衰えているとか、これ以上成長できない、と捉えているわけでは一切ありません。まだまだ成長できるブランドだと思っています」と看板商品に大きな信頼を寄せる。
その上で「ブラックサンダーで培った食感の技術、素材との組み合わせを活かした、有楽製菓ならではのお菓子で、お客様にワクワクしていただける商品の開発を続けていきます」とさらなる新商品の展開に意欲を示した。
(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)