当時のネットの空気が生んだ「2ちゃんねる文学」
また、2004年には「電車男」も2ちゃんねるで生まれた。井上氏は、当時が言わば「2ちゃんねる文学」の全盛期だったと指摘する。
「まさに、全盛期でした。さらに言うと、『きさらぎ駅』や『電車男』の前からネタ話の投稿はありました。これらの話を投稿していたのはあくまで私の感覚ですが、脚本家の卵や小説家志望の若者が、自らの作品の出来具合を試しているかのような雰囲気がありました。
当時、ネタ話の投稿は無数にあったため、話がゴールまでたどり着かずに破綻してしまうものも多数あったのですが、スレッドの住人に気に入られたものはそれらの人々によって立て直され、無事、完結に至るものもありました」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)