ハロー!プロジェクトのファン、いわゆる「ハロオタ」が主人公のドラマ「真夜中にハロー!」(テレビ東京系)の放送が2022年1月13日に始まった。
ドラマの主題にもなってしまう「ハロオタ」には、他のアイドルファンとは異なる特徴があるのだろうか。作中でも描かれる「ファンの熱量」をヒントに、識者と共に探った。
菊池桃子・大原優乃がハロオタに
「真夜中にハロー!」はゲストハウス「サンプラザ朝沼」を経営するマリコ(菊池桃子さん)とミサキ(大原優乃さん)の母娘が主人公。ともに熱狂的なハロプロファンで、ゲストハウスの利用客にも配慮せずハロプロの楽曲を流している。
そして毎回異なるゲスト出演の宿泊者にハロプロを広めようとする。マリコは「扉が開く」という謎めいた言葉を人生に悩むゲストハウスのユーザーに伝え、現れた扉からハロプロメンバーも登場。彼女たちがパフォーマンスを披露する。
ハロプロのファンを描いた作品には21年2月公開の映画「あの頃。」もある。松坂桃李さんの主演で2000年代初頭のハロプロファンの生態が描かれる。
ハロプロ好きを公言する著名人は少なくなく、新木優子さん・松岡茉優・蒼井優さん・指原莉乃さん・ヒャダインさん・マツコ・デラックスさん・テレビ朝日の弘中綾香アナウンサーら。蒼井さんに至っては夫の山里亮太さんも影響を受けてハロプロに興味を抱き始めたほどの熱量である。
ハロプロファンはなぜ、カリカチュアされドラマの主人公になるほど「熱い」のか。ハロプロに詳しいライターのピロスエさんは、ハロプロの歴史に源流を求めつつ、その特徴を次のように説明する。
「ハロプロの歴史はモーニング娘。結成の1997年にまでさかのぼり、今年で25年を数えます。またアイドルとして推すだけでなくメンバーのスキルや音楽への姿勢にも注目して、一つの音楽としてハロプロを楽しもうという傾向もあります。
ただ、2000年代初頭の全盛期を過ぎると人気は基本的に下り坂で、自分たちが推しているのに、世間的な認知度が下がっていた時期があります。その分DJイベントやトークイベントを主催したり、あるいはメディア上でファンだと公言したりなど、熱い人達がファンの中にいたのは確かです」