京浜急行電鉄の新造車両を撮影するため、鉄道ファンら十数人が肩車や脚立の使用などを伴う危険な撮影をしている動画が拡散された件をめぐり、香川県の私鉄・高松琴平電気鉄道(ことでん)の公式ツイッター「ことちゃん」が2022年1月20日、問題点を指摘した。
「視覚障がい者の方は点字ブロックを頼って移動しています」
東京都内の京急・品川駅で撮影されたという動画には、15人以上が集まって電車を撮影しようとする様子が映っている。
撮影していたほぼ全員が黄色い点字ブロックの外側に立ち、中にはホームの柵にまたがる人や大人同士で肩車をする人もいた。踏み台を使っている人や、撮影時の使用は控えるようにと京急で貼り紙がされているはずの脚立や三脚を使用している人もいる。
この動画は17日にツイッターに投稿され、ツイッター上では電車に近づいての撮影は危険であるとして、ルールやマナーを守らない一部鉄道ファンに対する疑問や批判の声が相次いでいた。
そうした中、ことでん公式ツイッター「ことちゃん」は20日、危険な撮影風景を映した動画を引用リツイートする形で問題に言及した。
「危険な高さとか脚立の使用法の問題とかいろいろな視点がありますが、まず点字ブロックはあけておいてください。視覚障がい者の方は点字ブロックを頼って移動しています」
拡散された動画では、点字ブロックの上に立っている人だけでなく、脚立や踏み台を黄色い点字ブロックの上に置いて撮影する人の姿も複数確認できる。
ことでんはツイッターで「障害があっても一人で自由に移動でき、教育や医療、娯楽などに格差なくアクセスできることが公共交通の大きな社会的価値です」としている。
このツイートには共感の声や、点字ブロックの扱いに気をつけたいとする声が寄せられた。
「これ、向こうから視覚障がい者の方が点字ブロックの上を歩いてきたら、どいてくれるんだろうか...」
「これに関してはことでんさんド正論 実際に点字ブロック上に何か置いてあっても見えないからそのまま突っ込んでいっちゃうから置き方がここまでくるとただただ邪魔」
「ことちゃんの言う通り! 黄色い線は視覚障害者さんの重要且つ安全に通行する通路です。自分自身が万が一目が見えなくなる障害者になってしまい全く見えない世界を想像してみよう」
「オレも点字ブロックの上に突っ立てるかもしれない 気をつけよ」