新型コロナウイルスの感染拡大が続き、都道府県をまたぐ不要不急の移動を控えるように求める自治体が増えてきた。異例なのが島根県で、一度は「鳥取県を除く他の都道府県との不要不急の移動は、行き先の都道府県の要請を確認の上、極力控えること」を県民に要請することを決めた。
つながりが深い隣県を移動自粛の対象から外したことになるが、その後も感染は拡大。後に、鳥取県であっても自粛を要請する方向に軌道修正した。
「隣県だということもあり、さまざまなバランスを考慮」
移動自粛の要請が決まったのは1月12日の対策本部会議。県民への要請事項のひとつとして、「鳥取県を除く他の都道府県との不要不急の移動は、行き先の都道府県の要請を確認の上、極力控えること」がうたわれた。
移動を控える必要がない、不要不急ではない移動として「やむを得ない仕事や、通勤・通学、受験、転勤、就職活動、葬儀・法要、看病・介護、通院、生活必需品の買い物などでの移動」を例示。移動の際は「3密」回避などの感染防止対策を講じるように求めた。要請期間は1月13日から31日まで。
島根県の防災危機管理課は18日、J-CASTニュースの取材に対し、この時点で鳥取県を移動自粛要請の対象から外した理由を
「鳥取県の感染状況が、全国的に見てもそれほど悪くなかった。隣県だということもあり、さまざまなバランスを考慮した」
と説明している。なお、1月11日に発表された新規の陽性者数は、鳥取県が27人、島根県が36人だった。