獨協大学は2022年1月15日、大学入学共通テスト「英語」のリスニング試験中に、会場でチャイムが作動するトラブルが生じたことについて公式サイトで謝罪した。発生理由には「設定の誤り」があったとしている。
ネット上では複数の受験生から、数時間にわたって会場で待機することになったと不満の声があがっている。J-CASTニュースは獨協大学に経緯を聞いた。
受験生は19時45分まで待機
山路朝彦学長が15日に「令和4年度大学入学共通テスト(1月15日)で発生したトラブルに関するお詫び」を発表した。
大学入試センターとの協議による対応を「試験に影響を受けたと申し出た受験生に対し、再開テストを実施いたしました」と報告。当該の受験生と家族に謝罪し、翌16日に行われる大学入学共通テスト2日目に関して「再発防止を徹底いたします」としていた。
獨協大学・総合企画課の担当者は18日、J-CASTニュースの取材に対して詳しい経緯を以下のように答えた。
同会場でのリスニング試験受験該当者は欠席者含め1816人。大学の20教室を使用し、15日17時40分に試験が開始された。
トラブルが発生したのは17時50分。試験中にチャイムが鳴動し、20秒間、試験会場に流れた。すぐに試験本部から大学入試センターにその旨を報告し協議したという。
試験は18時10分に終了。そのまま全受験生が待機となり、「再開テスト」対象外の受験生については19時45分に解散となった。
20時40分から357人に「再開テスト」を実施し、21時30分に終了。本来の終了時刻からは3時間以上が経過している。
対象者の確認などをしていた
試験終了後、ツイッターでは複数の受験生から待機時間の長さに不満を表す声があがったほか、帰宅時間を過ぎても受験者から連絡がないことで家庭に混乱が生じたとする報告もでていた。
長時間を要した理由について担当者は、
「この間は再開テスト実施に向けて、対象者の確認や答案用紙、ICプレーヤー等の準備を行った時間となります」
と答えた。チャイムの「設定の誤り」が生じた理由は、16日の試験時間である「17時50分」を設定してしまったためだと説明。再発防止のため16日の大学入学共通テストは、チャイムを鳴らさず試験会場の監督が試験時間を指示することで対応したという。
担当者は受験者に向けて次のように伝えた。
「この度のトラブルについて、再開テスト開始までの間、長時間にわたりお待ちいただいた受験生およびご家族の皆様には、不安とご心配をおかけし、深くお詫び申し上げます。
今後は二度とこのようなことの無いよう、体制を見直し再発防止に努めて参ります」