悩んでいた出席、それでも...
攻めに攻めた格好で、北九州の主役となったビーフパイさん。しかし、子どもの頃は「地元の式典に「荒れたイメージ」や「少し怖い印象」を持っていたと話す。
式には「出なくてもいいかな」と考えていた時期もあったという。ただ、成人が近づく19歳頃、一つの考えに至る。
「悩んだ結果、私が出たいかどうかではなく、私が無事に成人出来た姿を親や祖父母が見たらきっと喜んでくれるだろう、それなら私も嬉しいと思い、出席することにしました」
こうして、成人式に出ることを決めたビーフパイさん。式で身につけるものは、事前に考えていた。一つは、母が使っていた振袖だ。「母の振袖を着た姿を(母に)見せたいと思いました」
そしてもう一つは、Amazonで見つけた、リアルな「アヒルの被り物」だった。「面白い」「イカしてる」。被る理由は、至ってシンプルだった。
「この姿をすることで、家族や友達が笑ってくれるだろう」。20歳の誕生日にマスクを親に買ってもらい、成人式が来るのを待った。