俳優の高知東生さんが2022年1月13日、出演したドラマ「結婚できない男」(関西テレビ・フジテレビ系)の関係者やファンに対して、「本当にご迷惑をおかけした」とツイッターで振り返った。
「申し訳なさと後悔でいっぱいだった」
高知さんは2006年、俳優の阿部寛さんが主演を務めたドラマ「結婚できない男」に、金田裕之役で出演した。阿部さん演じる偏屈な建築士・桑野信介がライバル視する建築家として、視聴者から人気を博した。
高知さんは16年6月に覚せい剤取締法と大麻取締法違反の疑いで現行犯逮捕され、同年9月に懲役2年、執行猶予4年の判決を受けた。これ以降、再放送では金田の登場シーンをカットした再編集版「結婚できない男 スペシャルエディション」が何度か放送された。
高知さんは22年1月13日、当時をツイッターでこう振り返った。
「未だお詫びできていないが、事件を起こしたことで『結婚できない男』の関係者及びファンの皆様には本当にご迷惑をおかけした。再放送で金田のシーンがカットされていたので『高知東生の馬鹿野郎』『あのシーンが面白かったのに』というコメントをSNSで沢山目にし、申し訳なさと後悔でいっぱいだった」
「不遜で気づけなかった」
高知さんは同日、ユーチューブ上にショートドラマ「弁解できない男」を公開した。内容は「高知東生の実体験を生かした、薬物問題に役立つショートドラマ」だという。制作には公益財団法人ギャンブル依存症問題を考える会などが関わっている。
ショートドラマは、ドラマ「結婚できない男」のオマージュ。金田がバーで女性を口説くシーンのように、高知さんが俳優の東ちづるさんを口説こうとする。こうした作風について高知さんは「俺にとっても忘れられない作品なので今回オマージュさせて貰った」とツイッターで述べた。
内容は、夫が薬物で逮捕されてしまったなどと愚痴をこぼす東さんに対し、高知さんが夫の考えを推察するというもの。東さんの話す夫の行動は、高知さんが逮捕された状況に酷似している。東さんが「私が悪かったのかな」などと自身を責めると、高知さんは「彼がやったことは、彼のせいです」などと強く訴え、「彼にも生きなおしてほしいです」と願い、物語は幕を下ろした。
高知さんはツイッターで、役者の仕事が好きだったのだと、失ってから気づいたと振り返る。そのうえで再び演じる機会を得られたことに感謝し、こう述べた。
「昔からこの感謝を謙虚に持てていたらなぁ。自戒の気持ちを忘れずに一歩ずつ生き直す。 57歳になって、やっと演じることを素直に楽しみ、喜べるようになった俺の演技を観て下さい」
未だお詫びできていないが、事件を起こしたことで「結婚できない男」の関係者及びファンの皆様には本当にご迷惑をおかけした。再放送で金田のシーンがカットされていたので「高知東生の馬鹿野郎」「あのシーンが面白かったのに」というコメントをSNSで沢山目にし、申し訳なさと後悔でいっぱいだった pic.twitter.com/LSfbazkgAr
— 高知東生 (@noborutakachi) January 13, 2022