インターネット番組を配信する「Choose Life Project(CLP)」が立憲民主党から1000万円以上の資金提供を受けていたとして番組出演者が抗議していた問題で、西村智奈美幹事長が2022年1月12日の定例会見で、経緯に関する調査結果を公表した。
「国民の皆様に疑念を与える結果となった」ことを「反省する」一方で、違法性はないとして、資金提供を決裁した福山哲郎幹事長(当時)らの処分は行わない。一方、「Dappi」を名乗る匿名のツイッターアカウントが野党議員への攻撃を繰り返していた問題を立憲が追及していることが「ブーメラン」になっているとの指摘には、Dappiには違法な誹謗中傷発言があったことなどを理由に、「全く事案としては異なる」と反論した。
4回にわたって計1500万8270円を支払う
西村氏によると、調査は旧立憲の会計に関する決裁資料などを確認し、当時の福山哲郎幹事長と事務局への聞き取りを行った。
支払総額は計1500万8270円。20年3月から8月にかけて4回にわたって広告代理店の博報堂と番組制作会社を通じて請求があり、8月から10月にかけて支払った。最後の請求は9月1日で、支払いは10月9日だった。旧立憲は9月に解党したため、福山氏の決裁で新立憲から支払われた。内訳は8月7日に447万5390円、9月4日に563万7090円、10月9日に251万1420円、同日に238万4370円。
資金提供の経緯については、すでに福山氏とCLPが出したコメントと「同内容であることを確認した」と説明。つまり、(1)CLPの理念に福山氏が共感し、番組制作運営のための支援を行った(2)番組内容に影響を与える意図はなく実際に一切要求は行っていない、ことを確認した、とした。
20年3月に資金提供を開始し、CLPが同7月に法人化し「公共のメディア」を標榜し、クラウドファンディングを開始することとなったことから、協議の上9月に終了した、と説明した。クラウドファンディングについては、検討から実施まで含めて「党としては一切関与していない」と説明した。