義足で雪道は「スケートリンクを竹馬で歩く感覚」 手足3本失った男が東京大雪で直面した困難

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自分1人の力では絶対に帰れなかった

   車いすユーザーにとっても雪は天敵のようです。健常者でも転びそうになるくらいなので、義足や車いすだと余計にリスクは上がります。

   今回の雪でツイッターを見ていたら、ある車いすユーザーが「雪の日だと、みんなは気を付ければ出かけられるかもしれないけど、車いすだと1日を家で過ごすことが確定してしまう」という趣旨の内容を書いていて共感しました。外に出られなくなるから1日の生活がまるで変わってしまう。

   朝から雪が降っていたら、僕も家を出なかったと思います。予報は出ていたけど、出社してから想像以上に雪が降ったので焦りました。

   雪が積もると誰にとっても大変ですが、僕みたいな体の場合は「天敵」です。送ってくれた上司が翌朝「山田を駅まで送って改めて思ったけど、義足にとって雪は怖いな」と言っていました。

   今回、自分1人の力では絶対に帰れませんでした。こういう事態に直面すると余計に感じます。1人では越えられない壁も、誰かと一緒だと乗り越えられる。そうやって今までも生きてくることができました。助けてもらったので、今度は僕が仕事などでいっそう頑張って、お返ししたいと思いました。「持ちつ持たれつ」です。

   雪のために特別な対策をしたことはなくて、今回も「そんな大事にはならないだろう」と思ってしまっていました。もし対策するなら、靴底に滑り止め用スパイクをつけるとか、そもそも滑りづらい靴を用意しておくとか、考えた方がいいかもしれないですね。

(構成:J-CASTニュース編集部 青木正典)

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