義足で雪道は「スケートリンクを竹馬で歩く感覚」 手足3本失った男が東京大雪で直面した困難

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転びそうになった瞬間が2回

   途中で転びそうになった瞬間が2回ありました。肩を貸してもらい、支えてもらったので、踏みとどまることができました。ふう、と呼吸を整えました。

   駅に着くと、会社に泊まると言っていた上司は戻っていきました。もう2人は一緒に電車に乗り、そのうち1人はさらに、わざわざ僕の家の最寄り駅で降りて、家まで送っていただきました。

   はじめは「1人で帰れますよ」と断りました。でも「さっき2回も転びそうになったのに?」「そんな状態で家までの間に何かあったらどうする?」と言われ、結局付き添ってもらいました。振り返ると、道中歩けるところはあったけど、日陰だった場所などは凍結していたので、やっぱり1人では危険でした。

   僕を送ってくれた後、何事もなかったように颯爽と帰っていったので「カッコいいなあ」と思いました。仕事を終えて疲れているのに、3人もの人がわざわざ自分に時間を割いてくれたのは本当にありがたく、すごく助けていただきました。外は寒かったけど、上司の心は温かかったです。

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